広島・栗林良吏投手(28)が30日、マツダスタジアムに隣接する屋内練習場で自主トレを行い、2月中の実戦復帰に意欲を示した。昨年10月に行った右肘手術の経過は良好。今月28日には術後初めてブルペン入りし、捕手を立たせて20球を投げており、春季キャンプ序盤には捕手を座らせて本格的な投球練習を行う構えだ。患部の状態については「例年と変わらない」と強調。抑え候補筆頭に挙がる5年目右腕は、3月28日の開幕に向け、調整のピッチを上げていく。
栗林の不安材料は一つずつ解消されている。あす2月1日から始まる宮崎・日南キャンプ序盤には本格投球を再開する見込みで、2月中の実戦復帰にも意欲をのぞかせた。
「(状態は)例年と変わらない。日南キャンプでしっかり投げて、(2月13日からの)沖縄(2次キャンプ)で実戦に入れるようにしたい」
この日の自主トレではキャッチボール、ノックなどで汗を流した。昨年10月に行った右肘手術の経過が良好であると改めて強調。28日には大野練習場で術後初めてブルペン入りしていたといい、捕手を立たせた状態で直球とカーブを交えて20球を投げ、患部の問題も見られなかった。「立ち投げは、もう一回ぐらいやれれば」。次回のブルペン入りは2月2日以降を予定しているもよう。既に捕手を座らせた状態での本格的な投球練習再開も予定していた。
「捕手が座った時に、肘にアクシデントが出る可能性はもちろんあると思うので、そこだけは例年と違うところ。まだカーブと直球しか投げていないので、カットボール、フォークを投げた時に肘にどういう影響が出るのか。そこさえ乗り越えられれば、例年と動きは変わらないと思う」
キャンプ初日から全体練習に参加する意向だ。昨春キャンプでは2月23日に初実戦のマウンドに上がったが、術後の今春も調整は例年通りに進んでいる。かねて今季の抑えについて新井監督は「状態を見てだね。その都度で、判断していきたいと思う」と言及していたが、栗林は守護神の座をつかみ取るべく闘志を燃やしていた。
「1軍キャンプに入れてもらうことができましたし、あとは1軍キャンプの中でどれだけ状態を上げてアピールできるか。競争意識を持って、自分の立ち位置、ポジションを勝ち取りにいくという気持ちでキャンプに挑みたい」
視界の先には3月28日、阪神との開幕戦(マツダ)がある。挑戦者としての気持ちを秘める5年目右腕が春季キャンプで全快をアピールする。(長谷川 凡記)