企業の法務やガバナンスに詳しい永沢徹弁護士が31日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。フジテレビと親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)の定例取締役会が30日、東京・台場の同局で開かれたことに言及した。
両社が属するフジサンケイグループの代表として絶大な影響力がある日枝久氏(87)も出席。姿を見せなかった27日の記者会見では日枝氏の責任を問う質問が続出したが、取締役会終了後に取材に応じた清水賢治フジ新社長(64)は日枝氏の進退に関する議論は「出なかった」と明かした。
また、清水新社長は、週刊文春が昨年末の「中居氏とトラブルになった食事会に、被害女性は編成幹部に誘われて行った」の報道を28日に「中居氏に誘われていた」と訂正した件について各取締役からは「厳しい意見が出た」と明かし、訂正が27日の会見の翌日だったことにも疑問を呈し「訴訟は考えるか」の質問には「あらゆる選択肢がある。ただ第三者委員会の調査の阻害要因になってはいけない」とした。
永沢氏は、日枝氏の進退に関する議論は「出なかった」としていることに「これは議論にならないはずはないんですけれども、あえて議論の対象ではなかったということをおっしゃってるだけではないかなと」と推察し、「刷新をするために日枝さんを含めた全役員がどういうふうに出処進退を明らかにするかっていうことが、今後の経営にとって非常に大事なポイントになろうかと思いますので、そういった点の議論が全くなかったとは思えないですね」と自身の見解を述べた。