夕刊紙の日刊ゲンダイが31日発行の紙面で、この日の発行をもって休刊したライバル紙・夕刊フジのスタッフをねぎらった。
この日の見出しには、「フジテレビ取引先 1万社倒産危機」などに加え、「夕刊フジ いままでありがとう」の見出しが躍った。紙面でも「夕刊フジ様 長い間、本当にお疲れさまでした。そして、ありがとうございました。日刊ゲンダイ」と記した全面広告を掲載した。
また同紙の競馬部門のX(旧ツイッター)では、競馬ページについて紹介。それに加え、「同時に、最後の発行となる夕刊フジの皆様、ご高配を賜りありがとうございました。お疲れ様でした」とねぎらいの言葉をつづった。
夕刊フジ最終号では、高市早苗元総務相の独占インタビューなどを掲載。「56年間ありがとうございました!!」の見出しで読者への感謝を記し、56年の歴史にひと区切りをつけた。
夕刊フジは1969年2月25日、日本初の駅売りタブロイド紙として創刊。87年に産経新聞に吸収合併された。見出しにはオレンジの見出しが使用され、「オレンジ色のニクい奴」などのキャッチフレーズで知られた。75年10月27日に創刊した日刊ゲンダイとは、長く駅売り夕刊紙のシェアを争った。
近年はデジタル化の普及や原材料費、輸送コストの上昇などで発行部数は伸び悩み、昨年55年の節目を迎えたことで休刊を決断した。