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阪神・藤川監督 チーム一丸へ“食卓改革” 「みんなもっとワイワイ楽しく食べればいいんじゃないかな」

スポニチアネックス 2025年2月1日 5時18分

 プロ野球は1日に、沖縄、宮崎両県で12球団がキャンプインする。沖縄県・宜野座村の「バイトするならエントリー宜野座スタジアム」を1軍の拠点とする阪神は、藤川球児新監督(44)らが1月31日、キャンプ地入りをした。1カ月間、宿舎の食事会場をにぎやかにする「食卓改革」に乗り出す考えを披露。テーマに掲げたチーム一丸を実行すべく、グラウンド外から手を打つ。

 目の付けどころが少し違った。初の春季キャンプを前日に控えた藤川監督が、チームに感じていた気がかりな点を口にした。

 「秋季キャンプの時に食事の様子を少し見て、なんかこう、つまらなさそうに静かに食事をしていたので何でかなあというのがあった。そういうところも変えていきたい」

 キャンプ中は基本的に、選手、首脳陣、球団関係者が同じ会場で食事を取る。食べる時間はまちまちながら、20年に引退するまでの猛虎の雰囲気は「自分の時は元気でしたけどね」と懐かしむ。それが、昨秋の安芸で消えていると感じた。練習の疲労を差し引いたとしても、殺伐とした空気が健全なわけがない。ましてや、主力の近本、大山でさえ30歳という若いチーム。活気がないのは寂しい。「食卓改革」の必要性を感じるのは、自然な流れだった。

 このキャンプでは、23歳以下の選手と、選手寮「虎風荘」を住まいとする選手を原則、外食禁止とした。球団栄養士が考えたメニューを食べさせるための異例の方針は、自然と選手の足を食事会場に向けさせることになる。エンジョイしようぜ――とばかりに、こう説いた。

 「みんなもっとワイワイ楽しく食べればいいんじゃないかなと思う。せっかくみんなで食事をするので」

 外食禁止は、米大リーグ式の育成法を参考にしたことも明かした。故障に泣いた3年間のメジャー生活で、行き届いた選手管理を目の当たりにした。

 「プロスペクトの選手(有望株)はちゃんと栄養管理をされている。トレーニングをやって、食べて、ホテルに帰って寝て、また次の日に同じことをやる。それがシステムなので」

 決められた時間に食事を課されるケースもあるという。「これだけ細かいんだってびっくりすることもある。タイガースもそういうチームになればいいな」。練習は厳しくて当然。プラスアルファで、選手の能力を伸ばすのが、球児流だ。

 個人としてのキャンプのテーマは「チームを一つにまとめていく」と宣言した。豊かなアイデアが目的達成、その先にあるV奪回につながる。(倉世古 洋平)

 ≪合同ミーティング「リスペクト」を意識≫

 ○…これも球児流だ。球団では異例となる宜野座組と具志川組の合同ミーティングを開いた。藤川監督は「就任してから1回もみんなで顔を合わせる機会がそんなになかったので」と説明。スピーチでは、首脳陣も選手をリスペクトして接する考えを伝えた。選手会長の中野は「粟井球団社長もリスペクトという言葉をすごく使ってくれた。監督もミーティングで言っていた。選手からするとすごくありがたい。優勝に向かって全員が同じ方向で頑張りたい」と意気に感じていた。

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