将棋の藤井聡太棋王（22）＝王将など7冠＝が1日、高知市で2日開幕する第50期棋王戦5番勝負第1局の対局場検分に臨んだ。挑戦者に増田康宏八段（27）を迎える初のタイトル戦。その後前夜祭に臨み、決意表明で増田から牽制球を投げられる場面があった。
「藤井棋王にはずっと負けていて得意戦法の角換わりが難敵。後手番だと、受けざるを得ないので先手番が来ることを願っている」
対藤井戦はこれまで1勝6敗。ここ3局連続、角換わりで敗れている。振り駒で先手後手が決まる第1局。その結果、後手番になり角換わりへ進むことを誘っているようであり、本心から嫌っているようでもある。
その前にスピーチした藤井は、「増田八段は非常に強い方。しっかり集中して臨みたい」と王道の内容だった。午前9時、対局開始前の振り駒から目が離せなくなった。