将棋の藤井聡太棋王(22)=王将など7冠=が1日、高知市で2日開幕する第50期棋王戦5番勝負第1局の対局場検分に臨んだ。挑戦者に増田康宏八段(27)を迎える初のタイトル戦。その後前夜祭に臨み、念願の土讃線に乗車して対局場入りしたことを明かした。
「特急南風に乗って高知まで来ました。ダイナミックな車窓からの景色、振り子式の車体の傾斜を楽しみながら来ることができました」
昨年10月、日本鉄道賞の選考委員も務めた鉄道ファンがよどみなく興奮を語った。新幹線から乗り継いだ岡山駅から高知駅まで乗車したとみられる。
棋王戦の開幕で現在7番勝負を2勝0敗と先行するALSOK杯第74期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)とのダブルタイトル戦がスタート。戦いの渦中にありながら息抜きにも長けた様子をうかがわせ「もちろん対局がメインだが、土讃線に乗って一つの目的を達成した」と充実感を漂わせた。