日本ハムの未来を担う期待の右腕が沖縄・名護でスタートダッシュをかけた。初の1軍キャンプメンバーの高卒4年目・達は、初日からブルペン入り。スライダーやカーブなどを交えて44球を投じ、いきなり最速152キロをマークだ。
強風で肌寒さもある中でその球速だったが、浮かれない20歳。「自分の感覚ではそんなに出てないなと思うので。その感覚がいい方向にいくのか、悪い方向にいくのかはこれから。その間の埋め合わせをしていければいい」と冷静に受け止める。
このオフは約400万円をかけ、単身で米国での武者修行を敢行。年俸1050万円の達にとっては大きな出費だったが、知人を介してエンゼルス・菊池雄星との会食も実現するなど、トレーニング以外でも大きな収穫を得た。1メートル94、98キロの体格を誇り、端正な顔立ち。この日のブルペンで新庄監督も「体形が魅力ありますよ。顔も魅力あるし。活躍したらスターになれる要素はめちゃくちゃあると思うので、期待しています」と熱視線を送る。
3日には打者と対戦形式のライブBPに登板予定で「真っすぐも変化球もストライクゾーンに投げることだけを確認できれば、細かいことは詰めていける」と見据える。昨季、プロ初勝利を挙げた21年ドラフト1位右腕は、実りのあるキャンプを過ごし、覚醒の時を迎える。(田中 健人)