ニューヨークを代表する人気スポーツコラムニストで、現在は大リーグ公式サイトに寄稿するマイク・ルピカ記者が1日、「ドジャースがスーパーチームになることは野球界にとって素晴らしいことだと思う。ドジャースファンでない人にとってもだ」と記した。
過去70年以上のMLBの歴史において、3連覇を成し遂げたチームは3つしかない。1949年から53年に5連覇したヤンキース、72年から74年に3連覇のアスレチックス、98年から00年に3連覇したヤンキースだ。現在のドジャースは「悪の帝国」と呼ばれ始めているが、ルピカ記者はスポーツにおいて、誰もが打ち倒そうとする明確な王者が存在することが、そのスポーツをより面白く、魅力的にすると信じている。
80年代、マジック・ジョンソン(レーカーズ)対ラリー・バード(セルティックス)のライバル関係がNBA、ひいてはスポーツ界全体にとって素晴らしいものであったのと同じように、マイケル・ジョーダンが登場し、ブルズが絶対的な王者になったときに、スポーツ界は大いに盛り上がった。ジョーダンはファイナル3連覇を達成し、引退し、復帰して再び3連覇を果たした。
さらに、ゴルフ界にタイガー・ウッズが登場し、その全盛期においてジョーダンに代わるスポーツ界最大のスターとなり、2年間にまたがって4大メジャー大会を連続制覇(通称「タイガー・スラム」)したときも同じようにワクワクした。
ドジャースも連覇を目指す。20年以来3度目の優勝だ。それを、これまでの野球界でも類を見ないスター軍団で達成しようとしている。大谷翔平は野球史上屈指のスター選手であり、今シーズンは再び投手としての復帰が期待されている。ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマン、山本由伸、佐々木朗希、ブレーク・スネル…、魅力的なスターが集う。
今年の連覇への挑戦は球界を大いに盛り上げるはず。人々がドジャースのやり方に異を唱えようと、可能な限り強いチームをつくり上げようとするのに、何ら恥じることはない。ライバルチームのファンは、ドジャースを打ち負かそうとするひいきチームの戦いを楽しめばよい。それでもドジャースに対していら立つのなら、勝手にいら立っていればいい。ベテランコラムニストは絶対的な王者が野球界にプラスだと言い切っている。