お笑いタレントいとうあさこ(54)が、2日放送の日本テレビ系「人生で1番長かった日」(後3・00)に出演し、自身の忘れられない1日を告白した。
出演者の人生を、再現ドラマや秘蔵映像で深掘りするトークバラエティー。いとうが思い出す1日は、「殿方と初めて心が通じ合った日」だという。
女子校出身で、男性への免疫がなかったいとう。芸人ではなく、女優を目指していた1990年の夏。バイト先で知り合った男性に心を奪われたという。
バイトは都内シティーホテルのプールで、夏だけの期間限定。バイト初日、後光が差しているように見えた男性が、いとうの恋の相手・中村さんだったという。ブルース・リー似のイケメンで、映画監督になる夢を見ていたといい、いとうは「あの人ときっと結ばれる」と運命を感じたことを明かした。
その男性以外にも、いとうに対して好意を寄せてくれたバイト仲間もおり、出勤が同じ日はいとうの家まで迎えに来てくれるほどだった。そのため、周囲から交際していると勘違いされていたという。
ひと目惚れした男性に一途な思いを燃やす、いとう。シフト表から2人きりになれる時間を探すが、7、8月はなく、9月に終業の時間が一緒で、2人とも翌日休みという日が1日あったという。その日に向けて、どうアプローチをかけるか、脳内でシミュレーションする日々が続いた。
決行の日。いとうはバイトが終わる午後10時きっかりに控室に戻り、大急ぎで着替えた。「先に帰られたら水の泡」。偶然を装い、エレベーターの前で男性を待ち受ける作戦を取った。
いとうに思いを寄せてくれたもう1人の男性が待っていたという、予想外のハプニングもあったが、うまくかわして軌道修正。無事にエレベーターの中で2人きりになれたという。ここで、飲みに誘う計画を立てていたいとうだったが、緊張のため言葉が出ない。すると、相手の方から「ちょっと飲みに行く?」とまさかの誘いがあったという。
向かったのは、「サザンオールスター」桑田佳祐がメガホンをとった映画「稲村ジェーン」のコンセプトカフェだった。「あさこちゃん、サザン、好きだったよね?」と、2人で入店。いとうは「(主題歌の『真夏の果実』が)ループで流れてたの」と振り返った。
飲み物の他に、中村さんがつまみを頼んだが、それがオニオンリングだったという。歯に挟まったり、かわいく食べられないという理由から、いとうにとっては「初デートには避けたい一品」だったが、ここで男性が紳士な行動に。いとうのために、ナイフとフォークで食べやすい大きさに切ってくれたという。「切ってくれたんですよ。中村さんが」とうれしそうに振り返り、「いい男だろ!?」と共演者たちに同意を求めた。
中村さんはいとうに、自身の夢を語り始めた。ラブストーリーを撮りたいと語ったといい、「あさこちゃんは女優を目指してるんだろう?将来は俺が、あさこちゃん主演で映画を撮るよ」と、口説き文句とも取れる約束をしたという。
閉店時間になると、「うちでもう少し飲まない?」とさらなるお誘いが。再現VTRを見たMCの「嵐」櫻井翔は「めちゃくちゃいい物語じゃないですか」と感激していた。