◇スポーツクライミングボルダー・ジャパンカップ(BJC)最終日(2025年2月2日 東京・駒沢屋内屋内球技場)
女子決勝が行われ、24年パリ五輪複合4位の森秋彩(茨城県連盟)は59・8点で7位だった。第1、第3課題は完登したものの、第2課題はゾーン獲得に留まり、第4課題はゾーンにも届かず0点。「今回は一風変わった課題が多かった。自分なりに登れた。伸びしろしかない」と前向きに語った。
得意のリードでは23年世界選手権を制した第一人者も、パワーを必要とする課題も多いボルダーでは苦戦。昨夏のパリ五輪決勝では、身長1メートル54の小柄な森にとっては厳しい高さに最初のホールドが設定され、一度もつかめないまま0点。その結果が響いてメダルを逃し、「いじめだ」などと話題になった。
決勝では最初のホールドをつかめないケースはなかったものの、他の選手がホールドをつかんで振り子のように体を揺らして登った第4課題で苦戦。会場では子供から「あいちゃーん!」とエールを送られるなど、8人の決勝進出者で最も大きな声援を浴びたが、結果で応えることはできなかった。それでも「単純に筋力が足りなかった。(強みの)しなやかさをなくさず、力強さを付けたい」と言い訳しなかった。
すでに9月の世界選手権(ソウル)は連覇の懸かるリード種目の出場権は獲得済み。他の日本人選手の成績次第ではボルダー種目での出場も可能とあり、「リードは連覇を目指したい。(28年)ロサンゼルス五輪へ、いい流れをつくりたい」と前向きに語った。