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日本ハム・伊藤 新魔球「キックチェンジ」 捕手・進藤「見たことない回転。捕るのが大変」

スポニチアネックス 2025年2月3日 6時1分

 天を仰いでマウンドを降りたあの日から4カ月。日本ハム・伊藤が宿敵へ“切り札”を準備している。チェンジアップの握りからボールに中指の爪を立てて3時方向の回転をかけることで左打者の外角にシンカーのような軌道で落ちる新球「キックチェンジ」だ。

 今キャンプ初のブルペン投球。新球も試した右腕は「4、5球投げて1球くらいでしたね。これだったら使えそうかなっていうのは。あれを毎回投げられれば苦労しない」と自己評価は厳しいが、投球を受けた捕手の進藤は「見たことのない回転。捕るのが大変」と“魔球”を絶賛した。

 昨季は14勝、勝率・737で2冠に輝くも、10月16日のソフトバンクとのCSファイナルステージ第1戦で6回途中10安打4失点で降板。ことごとく打ち込まれたのがスプリット。「スプリットのスピードが速すぎて、真っすぐ対応で来ているところに合ってしまった」と分析する。

 悔しさを胸にしまい、求めたのが球速帯がスプリットとチェンジアップの中間の球。昨季の球種別被打率はチェンジアップが・375と最も高く、スプリットも・271だった。たどり着いた答えがキックチェンジ。オフはメジャーで使い手であるジャイアンツのバードソングを参考に改良に励み、手応えを得るところまで来た。

 既にエスコンフィールドの今季開幕戦となる4月1日のソフトバンク戦での先発が内定している。「実戦が入り、出力が上がってきた中で使っていけるか」と今後を見据えた伊藤。昨季13・5ゲーム差をつけられた王者への雪辱へ、エース右腕が爪を研いでいる。(清藤 駿太)

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