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阪神ドラフト1位・伊原に山本昌氏がうなった!「先発でも中継ぎでもいける」長寿投手への金言も

スポニチアネックス 2025年2月4日 5時17分

 阪神のドラフト1位・伊原陵人投手(24=NTT西日本)が、レジェンド左腕から開幕1軍入りに太鼓判を押された。沖縄・宜野座キャンプ第1クール3日目の3日、ブルペン投球を視察した通算219勝の山本昌氏(59=野球評論家)が、球の切れや投球テンポなど、即戦力としての実力を高く評価。50歳まで現役を続けたサウスポーから、“長寿投手”になるための金言も授かった。

 レジェンドからお墨付きをもらった。キャンプ視察のため宜野座に訪れた、NPB歴代最年長投手で通算219勝を挙げた山本昌氏と念願の初対面。昔からテレビで見ていた憧れの大先輩を前に、左腕はうれしそうに目を輝かせた。

 「やっぱり体が大きいなという印象が一番。(現役の時は)テレビではよく拝見させていただいていたけど、実際にお会いするのは初めてだったので、何とも言えないというか…。凄いという気持ちはありました」

 この日は春季キャンプ2度目のブルペン入りで、スライダーなど変化球を織り交ぜながら40球。投球を見守ったレジェンド左腕は開口一番から絶賛した。「アマチュア時代に凄く評価していた投手。体が小さいですけど、切れと投球のテンポが良い。僕は(先発、中継ぎ)どっちでもいけると思います。非常に楽しみ」。ルーキーとは思えない完成度の高い投球に、視線は釘付けとなった。

 ルーキー左腕がかねて目標に掲げるのは“長寿投手”。昨年11月には「毎年毎年、一生懸命やった結果が10年、20年という野球人生につながっていくと思う」と語った。同じ奈良県橿原市出身で、25年の現役生活を送ったDeNA・三浦監督も手本の一人であり、左投手としては、50歳シーズンの15年に引退するまで32年間、第一線に立ち続けてきた山本氏が理想像だ。現役を長く続ける秘けつを同氏は「大きなケガをしない。僕は足が最後まで強かった。足を悪くすると投手はどうしても厳しい」と下半身強化の重要性を説いた。

 練習後、その言葉を伝え聞き「下半身というのは、日頃のトレーニングに入ってくるのでもちろん大事」とうなずき、「走らないといけないのは自分自身が分かっていることなので」と強調。このキャンプ中にも、走り込みやウエートトレーニングなどで徹底的に鍛え上げていく。

 宜野座スタートの左投手は8人。競争は激しいが、ここまでの仕上がりは順調。実戦でアピールできれば、開幕1軍も見えてくる。山本氏も「開幕1軍、あるなとは思っています」と熱視線を送る、期待の即戦力左腕。その先には50歳まで現役を続けたプロの大先輩と同じ道のりをひそかに思い描く。(山手 あかり)

 ≪中日・山本昌はNPB唯一の50歳出場、阪神の最年長登板は下柳の43歳≫

 ○…NPBの長寿投手の代表格は、打者も含めて唯一50歳での出場経験がある山本昌。中日一筋1984~2015年の在籍32年はNPB選手最長記録。

 ○…1軍戦出場シーズン数の実働年数では工藤公康の実働29年は山本昌、捕手の中嶋聡と並ぶNPB最長記録。高卒で82年に西武入団。ダイエー、巨人、横浜、再び西武と延べ5球団に所属して47歳の10年まで現役。

 ○…阪神投手の最年長登板は11年下柳剛の43歳。生え抜きでは49年若林忠志の41歳。なお藤川監督は現役時代99~12年、メジャーを経て16~20年の在籍19年で、阪神投手の最長在籍年数になる。

 ○…メジャーの最年長登板はサチェル・ペイジ(アスレチックス)が65年に「客寄せ」のため1試合限定の現役復帰で登板した59歳80日。勝利に限れば12年ジェイミー・モイヤー(ロッキーズ)の49歳180日。

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