【虎番コラム 沖縄メモリー】具志川組のシートノックに、ひときわ目立つ捕手がいた。育成ドラフト2位・嶋村(四国・高知)。まず目を引いたのはマスクだった。定番の形状ではなく、ヘルメットとマスクが一体化した、現役では甲斐(巨人)が使用しているアイスホッケーのGKのようなタイプ。独立リーグ時代からの“相棒”だ。
「(高知カラーの)赤の部分をペンキで黒く塗って(もらった)。阪神に合うようにしました。打球の衝撃も少なくて、安全です」
目立ったのは格好だけではない。ノックでは声を張り上げて盛り上げ、1軍でムードメーカーの原口からも、「捕手は声が大事なポジション。良いことだと思う」と太鼓判をもらうほどだった。「一日ごとに成長してまだまだ、もっと目立ちます」と嶋村。自慢の打撃と強肩で甲斐のように育成選手からはい上がり、甲子園で“ホッケー型マスク”でプレーする姿を見たい。 (松本 航亮)