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広島「ニュー末包」インサイドアウトの新脱力スイング かついで構える日本ハム・万波打法

スポニチアネックス 2025年2月4日 5時48分

 広島・末包昇大外野手(28)が日南春季キャンプ第1クール3日目の3日、投手相手のランチ特打でニュースタイルをアピールだ。先発枠入りを狙う左腕・森に対し、10スイングでフェンス直撃の当たりを含む安打性4本。新たなルーティンで打席に入り、「インサイドアウト」の新脱力スイングで快音を連発した。今季こそ定位置を奪取し、大砲としてブレークする。

 快音と共にはじかれた大飛球は、日南・天福球場の左翼フェンスを直撃した。打撃投手を務めた森が、大砲候補に投じた5球目。17球目を捉えた飛球もまた、左中間を深々と割った。10スイングで安打性の当たりは4本。末包は充実感をにじませた。

 「投手の球を打つのが初めてにしては良かったのかな…と。6割か7割程度(の力)でコンタクト重視でやっていますけど、そういう感じで今日もできたかなと思います」

 今春から導入するニュースタイルをアピールした。まずは打席に入る前のルーティン。バットをかついで右肩に置いたまま正面を見据え、左を向いて視線を投手へ移しながらトップをつくる。同僚の坂倉や日本ハム・万波に似た動作だ。

 「目線をぶらさないというか、目線を上下させず高さを変えないための動きを最初にやっている感じです」

 インサイドアウトの新しいスイング軌道を体に覚え込ませようと、ティー打撃から2段グリップの長短トレーニングバット2本を用いて徹底する。師匠のカブス・鈴木誠也も愛用する新アイテム。スイングする際には脱力の意識も欠かせない。

 「誠也さんにも言われていますけど、実戦ではいかに力を抜いて振れるか…が大事。100%で振るのはいつでもできるので6割、7割で、しっかりコンタクトしながら打球を飛ばしていければ」

 体が開いてバットが外から出る、いわゆるドアスイングが末包の悪癖だった。改善への意識が強くにじむ取り組みに、新井監督は「いいスイングになっている。いま取り組んでいることが実戦で出せたらコンタクト率が上がり、ボール球を見極めることもできると思う」と評価した。

 ニュースタイル確立への好感触。28歳は言葉に力を込める。

 「打撃練習でもボールに対してのラインをある程度出せているかな…と思う。実戦になったら打つことだけを考えて、それまでの過程でフォームをしっかりとつくり上げたい」

 念願の定位置を奪取し、大砲候補から真の大砲へ。変貌するニュー末包に注目だ。 (江尾 卓也)

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