柔道のグランドスラム(GS)パリ大会に出場した日本選手らが4日、羽田空港に帰国した。日本からは、いずれも五輪未経験の男女計20人が出場。女子48キロ級の近藤美月(東海大2年)、52キロ級の大森生純(24=JR東日本)、63キロ級の嘉重春樺(24=ブイ・テクノロジー)の3人が優勝を果たした。
近藤美月はGSは初制覇。準決勝でタラ・バブルファト(スウェーデン)、決勝でシリヌ・ブクリ(フランス)とパリ五輪銅メダルの2人を続けて破った。「初めて対戦して、組み手と寝技は通用した。投げきるところで課題も見つけられた」と振り返った。自国開催のブクリとの決勝はアウェーの雰囲気に。「感じたことのないような声援だった。その歓声を自分に言ってもらってると思って頑張りました」と笑った。
次の目標は、パリ五輪金メダルの角田夏実(32=SBC湘南美容クリニック)も出場予定の全日本選抜体重別選手権大会(4月5~6日、福岡国際センター)で優勝すること。「日本のトップレベルの選手と戦ってどういう結果を残せるかが求められる。その結果で世界選手権(の代表選考)も決まるので、勝ちきれるように頑張りたい」と意気込んだ。
「有効」の9年ぶり復活など国際柔道連盟(IJF)が定めた新ルールが初めて適用された今大会。「やりづらくなった部分もあるし、組み手でやりやすくなったところもある」としながらも「想定通り準備はできた」と新ルール対策を勝因に挙げた。