柔道のグランドスラム(GS)パリ大会に出場した日本選手らが4日、羽田空港に帰国した。日本からは、いずれも五輪未経験の男女計20人が出場。女子48キロ級の近藤美月(東海大2年)、52キロ級の大森生純(24=JR東日本)、63キロ級の嘉重春樺(24=ブイ・テクノロジー)の3人が優勝を果たした。
大森生純は、一昨年9月のバクー大会、昨年12月の東京大会に続いて自身3度目のGS制覇。日本勢同士となった決勝で藤城心(23=三井住友海上火災保険)を破った。
「今回も優勝しないと世界選手権につながらないので、絶対に優勝するという気持ちで挑んだ。一つも落とせないと自分にプレッシャーを掛ける気持ちでやっていた」
全日本選抜体重別選手権大会(4月5~6日、福岡国際センター)には同学年で東京五輪金メダルの阿部詩(24=パーク24)も出場する見込み。「選抜も取れば世界選手権に出られるので、次に向けてより頑張りたい」と力を込めた。
「有効」の9年ぶり復活など国際柔道連盟(IJF)が定めた新ルールが初めて適用された今大会。「年末にセミナーを受けてから1カ月、どうなるか分からない不安もあったけど新ルールでも勝てるような練習はしてきた。それを試合に持ち込めて、自分にとっては良いように働いた」と振り返った。初戦はゴールデンスコアの延長戦で抑え込みによる勝利。「すぐ5秒(で有効)だったのでラッキーかな」と新ルールの“恩恵”を受けていた。