オリックス・西川が、キャンプ地を訪れた前監督の中嶋聡スペシャルアドバイザー(SA)から叱咤激励を受けた。
「“しっかりやれよ”って。ケツしばかれたっす」
結果的に中嶋政権最終年となった昨季に広島からFAで加入。前指揮官の愛情がこもったエールを受け、「去年がああいう成績(138試合出場で打率・258、7本塁打46打点)だったので」と表情が自然と引き締まった。
「シンプルに、強く振る」をキャンプのテーマに、連日精力的に振り込みを続けている。「しっかり面で打つイメージの意識付け」と、今オフから導入したという羽子板形状のトレーニングバットを用いた打撃練習もドリルの一環として行っており、この日をはじめ第1クール4日間で計2日、雨と寒波の影響により屋外で打撃練習を行えずとも「この第1クールに関しては、ある程度自分のやりたいこともできたし、スイングの量も落とさずに振れた」と充実の表情だ。
前日3日に同じ外野手のオリバレス獲得が発表されたが、「別に誰が来ても、譲る気はない。出るつもりでもちろんやっているので」ときっぱり。「何も気を使うこともなく、自分の好きなようにできているので。メンタル的には楽ですね」。2年目の本領発揮へ、天才打者が静かに牙を研いでいる。 (阪井 日向)