全米野球記者協会(BBWAA)は4日(日本時間5日)、今年の米国野球殿堂に投票された394枚の投票用紙のうち、81%にあたる321枚の投票結果を公開。公開された投票は全てイチロー氏(51=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)に投票しなかった唯一の記者は判明しなかった。
イチロー氏は今年、候補者資格1年目で史上初めて日米の野球殿堂入りを果たした。日本での得票率は92.6%、米国での得票率は99.7%で満票まで1票足りなかった。
米国野球殿堂の選出方法は、競技者部門の選考対象はメジャーで10年以上プレーし、最後にプレーしてから5年以上経過した選手。全米野球記者協会に在籍10年以上の記者が成績、品格、チームへの貢献度などを考慮して投票し、75%以上得票で殿堂入り。選考期間は10年間で得票率が5%に満たなければ翌年の対象外となる。会員投票とは別に、選考委員が時代別に功績を残した選手らを選ぶ方式もある。
投票結果が非公開の日本とは異なり、米国では自分の投票を一般に公開するかを選択することができる。イチロー氏は1月23日にニューヨーク州クーパーズタウンの殿堂博物館を訪れた際、投票しなかった記者に向けて「どうやら1人、投票してくれなかった方がいるようですが、ぜひ自宅に招待して一緒にお酒を飲みたい。名乗り出て、シアトルまでお越しください」と呼びかけて笑いを誘っていた。