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イチロー氏に投票しなかった記者は判明せず…米記者「誰もが公開すべき。説明責任は重要」制度変更を要望

スポニチアネックス 2025年2月5日 10時53分

 全米野球記者協会(BBWAA)は4日(日本時間5日)、今年の米国野球殿堂に投票された394枚の投票用紙のうち、81%にあたる321枚の投票結果を公開。公開された投票は全てイチロー氏(51=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)に投票しなかった唯一の記者は判明しなかった。

 イチロー氏は今年、候補者資格1年目で史上初めて日米の野球殿堂入りを果たした。日本での得票率は92.6%、米国での得票率は99.7%で満票まで1票足りなかった。

 米スポーツ専門局「ESPN」のジェフ・パッサン記者が自身のXで投票結果の公開システムに異論を唱えた。「殿堂入り投票を公開した321人全員がイチロー・スズキに投票した。イチローに投票しなかった1人は謎のままである」とし「ここで当たり前のことを言うが、誰もが投票用紙を公開すべきだ。説明責任は重要だ」と制度変更を主張した。

 一方、スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のジェイソン・スターク記者もこの公表結果を受けて自身のXに投稿。「73人を除くすべての有権者が投票用紙を公開した。驚くことではないが、その73人のうちの1人はイチローに投票しなかった有権者だった」と予想通りイチロー氏に投票しなかった記者は非公開にしたと感想をつづった。

 米国野球殿堂の選出方法は、競技者部門の選考対象はメジャーで10年以上プレーし、最後にプレーしてから5年以上経過した選手。全米野球記者協会に在籍10年以上の記者が成績、品格、チームへの貢献度などを考慮して投票し、75%以上得票で殿堂入り。選考期間は10年間で得票率が5%に満たなければ翌年の対象外となる。会員投票とは別に、選考委員が時代別に功績を残した選手らを選ぶ方式もある。

 投票結果が非公開の日本とは異なり、米国では自分の投票を一般に公開するかを選択することができる。2016年12月の会議で、投票用紙をすべて公開することを提案する議案について、80対19で賛成票を投じられたが、殿堂の理事会は、その決定を各投票者に委ねることにしていた。

 イチロー氏は1月23日にニューヨーク州クーパーズタウンの殿堂博物館を訪れた際、投票しなかった記者に向けて「どうやら1人、投票してくれなかった方がいるようですが、ぜひ自宅に招待して一緒にお酒を飲みたい。名乗り出て、シアトルまでお越しください」と呼びかけて笑いを誘っていた。

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