ラグビーのニュージーランド(NZ)代表SO/FBボーデン・バレット(33=ブルーズ)が5日、オーストラリアのシドニーで開かれた国際大会「スーパーラグビー・パシフィック」の発表会に出席し、同大会に日本チームの復活を熱望していると語った。
96年発足で最大18チームまで拡大された「スーパーラグビー」には、16年から日本拠点のチーム「サンウルブズ」が参戦。南半球最高峰の大会へ毎年参加することで日本代表の強化に寄与したが、20年シーズン限りでの活動終了が決まり、同シーズンもコロナ禍で途中打ち切りとなった。感染対策により翌年から大会規模が縮小され、南アフリカやアルゼンチンのチームも撤退。22年から「スーパーラグビー・パシフィック」と名称を変え、現在はNZ、オーストラリア、フィジーから11チームが参加している。
日本では21年にトップリーグのサントリー、23~24年にはリーグワンのトヨタでプレーしたバレットは、コロナ下の21年にNZのチームだけで実施された大会について「正直言って、素晴らしい大会ではなかった」と指摘。オーストラリアへの遠征があり、フィジーの「フィジアン・ドゥルア」やサモアやトンガなどにルーツを持つ選手で構成される「モアナ・パシフィカ」とも対戦する現行方式を「刺激的」と表現した上で、「日本チームが参加するのを見たい。南アを失った今、他の国を参加させてさらに激しい競争をつくる必要があり、遠征やさまざまな環境でプレーすることで選手のレベルも上がる」と訴えた。
バレットは、NZ代表が国内でプレーする選手で固められ、国外に移籍したベテラン選手が選出されない現状を変えるべきとも主張。スーパーラグビーが拡大されれば方針変更につながるとして、「日本やオーストラリアに拠点を置くスーパーラグビーのチームがあって、そこでプレーしたいNZ選手がいれば、彼らには依然として選ばれる資格があると思う」と持論を展開した。