柔道男子60キロ級の永山竜樹(28=SBC湘南美容クリニック)と男子66キロ級の田中龍馬(23=SBC湘南美容クリニック)が5日、グランドスラム(GS)バクー大会(14日開幕)へ向けてのオンライン会見を行った。
永山竜樹はパリ五輪で銅メダルを獲得し、昨年12月のGS東京大会では日本勢同士の決勝で中村太樹に敗れて準優勝。その後は「練習量が足りないと思ったので、乱取りを増やして自分の柔道の動きを取り戻そうと思って取り組んだ」と猛稽古で感覚を取り戻した。「自分は考えてやるより感覚派。勘も戻ってきて良い状態だと思います」と仕上がり良好を強調した。目標は「もちろん優勝しかない。勝ちに行くのは当たり前」ときっぱり。「隙のない柔道で最終的に一本取れたら」と内容へのこだわりも語った。
「有効」の9年ぶり復活など国際柔道連盟(IJF)が定めた新ルールで臨む初めての大会。「自分の柔道は新ルールにあまり左右されない」としながらも「海外の選手はいろいろ考えてやってくる。そういう相手への対応は苦手ではないので、相手がそう攻めてくれば逆に自分が攻めやすくなる」と利点を挙げた。
昨年の世界選手権を制した男子66キロ級の田中龍馬は「今回優勝して、6月の世界選手権2連覇への一歩になるような大会にしたい」と意気込んだ。同階級では五輪2連覇の阿部一二三が絶対王者的存在。国内の厳しい代表争いを見据え「同じ階級に五輪チャンピオンや世界選手権の決勝で戦った選手(武岡毅)もいるので、世界選手権に挑戦するところからがスタートだと意識しています」と話した。