ヤクルトのドラフト3位・荘司宏太投手(24=セガサミー)が5日、沖縄・浦添キャンプでブルペン入りし、臨時コーチを務める古田敦也氏から高評価された。
右手でグラブを高々と突き上げ、担ぐようにして投げる独特の投球フォームから直球にカーブ、チェンジアップを交えて計41球を投げ込んだ。途中から古田氏が打席に立ち「緊張した」と振り返ったが、徐々にバランスが安定。カーブやチェンジアップで古田氏を「お~、いいね~」とうならせ、高津監督や石井投手コーチら首脳陣にも猛アピールした。
投球を終えると古田氏から金言を授かった。「プロはストライクゾーンも狭くなるから。縦の変化でしっかり緩急をつけて、まずはストライクゾーンに慣れること」。多くのルーキーが戸惑うプロとアマチュアのストライクゾーンの違いを意識しつつ、持ち味を消さないことの重要性を説かれた。
ダイナミックなフォームでフィニッシュの形が、巨人やレッドソックスなどで活躍した岡島秀樹をほうふつさせる。社会人時代はよく似ていると言われたそうで「“あっち向いてホイ”じゃないですけど、自分は顔を止めるのがあまり得意ではなかったので。顔を流して、しっかり腕の通り道をつくっている感じ」と説明する。
数々の投手をリードした名捕手の古田氏から「見えづらい投げ方」と太鼓判を押された荘司は「変えずに頑張っていきたい」と荘司。個性的な投法を武器にして、開幕1軍の座をつかみとる。