民放連は5日、遠藤龍之介会長(68)が同日辞意を表明したと発表した。元タレント中居正広(52)の女性とのトラブルに端を発するフジテレビの問題を受けたもの。遠藤氏はフジテレビ副会長も務めている。
遠藤氏は2005年の広報部長時代、堀江貴文氏が率いたライブドアによるニッポン放送株買い占め騒動の対応を行い“表舞台”に出たが、今回の問題で民放連会長としてのほか、フジテレビ幹部として会見にも臨んで注目された。
遠藤氏は「沈黙」「海と毒薬」といった名作で知られる作家・遠藤周作さんのひとり息子。「龍之介」という名前は芥川龍之介にちなんだもの。周作さんが1955年、「白い人」で芥川賞を受賞。翌56年に遠藤氏が誕生した。
1981年に慶大文学部を卒業し、フジテレビに入社。編成部長、広報部長、広報局長などを経て2007年に取締役、10年常務取締役、13年専務取締役などを歴任した。19年に社長に就任後、2021年に副会長となった。
民放連の会長は2022年6月から民放連会長を務めており、2期目の任期満了は26年6月。任期途中での辞任となる。フジテレビの副会長についても、同局に対しての第三者委員会による報告書提出時期の3月末をメドに辞める意向を示していた。民放連の次期会長は総会、理事会を経て決定される。