オーストラリア・ラグビー協会は6日、同国代表のジョー・シュミット・ヘッドコーチ(HC)との契約を今年の南半球4カ国対抗戦「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」終了まで延長することで合意したと発表した。後任を選定する時間を取るためで、10月25日の日本代表とのテストマッチ「リポビタンDチャレンジカップ2025」(東京・国立競技場)から新指揮官で臨むことになる。
シュミット氏との契約は当初、英国4協会代表「ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ」がオーストラリア代表などと対戦する7~8月の南半球ツアーまでだった。今年の「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」は8月16日に開幕し、10月4日が最終節となっている。オーストラリア協会のハイパフォーマンスディレクター、ピーター・ホーン氏は、59歳のシュミット氏が「仕事を楽しんでいると語りつつ、家族と家で過ごす時間を増やしたいとも伝えていた」と明かした。
オーストラリア代表は23年W杯フランス大会で初の1次リーグ敗退。23年に復帰したエディー・ジョーンズHC(現日本代表HC)が大会後に辞任し、24年1月にシュミットHCが就任した。
ニュージーランド出身のシュミット氏は13年から19年までアイルランド代表を率い、欧州6カ国対抗戦「シックスネーションズ」で3度優勝。同代表を初の世界ランキング1位に浮上させ、18年には世界最優秀コーチに選出された。低迷していたオーストラリア代表でも24年に敵地でイングランドを破るなど、立て直しに手腕を発揮していた。