がむしゃらに1軍に食らいつく。ソフトバンクの石塚綜一郎捕手(23)が6日、今キャンプ初めて投手が登板したフリー打撃で場外弾を含む2本のアーチを放った。
昨年7月にともに支配下昇格を果たした前田純との対戦。「僕の持ち味である真っすぐに強いところはアピールできたのかなと思います」。19スイングで安打性は4本。2本の柵越えは左腕のストレートをしっかりと捉えたものだった。
これまでよりバットを長く、重くした。「山川さんも長いバットを使っている。長くて重い方がヘッドを使えるのかなと思って」。現在は34インチ、920グラムのバットを使っている。トレーニングでも追い込みパワーをつけた。「打撃練習では強く振ることを意識してましたが、今回フルスイングじゃなくても芯に当たると結構飛んだのが何球かあった」と手応えを口にする。
捕手登録だが昨季の1軍出場は一塁とDHで、現在は内野の守備に専念している。それでも「第4キャッチャーまで考えて。何かあって行けと言われた時のために」と捕手道具も持参している。どんな形でも出番をつかんでいくつもりだ。
「こいつを1軍に置いておきたいと監督に思われる選手になりたい」。巨人に移籍した甲斐との自主トレでは、いかに1軍捕手が相手打者を研究しているかを認識した。支配下2年目を迎える鷹の背番号55が、持ち味を最大限に生かしアピールを続けていく。 (木下 大一)