スポーツ専門局「ESPN」電子版のドジャース担当アルデン・ゴンザレス記者が6日(日本時間7日)、佐々木朗希(23)の春季キャンプでの取り組みについて報じた。
アンドリュー・フリードマン編成本部長は、佐々木との関係を「パートナーシップ」と表現。MLB初の日本人サイ・ヤング賞投手の実現を支援するとともに、何よりも健康を守ることを最優先にすると約束している。
懸念されるのは投球回数の少なさで、特に昨季は、直球の球速低下が見られたこともあり、多くのスカウトが体力面の不安を指摘した。過去2年間、千葉ロッテ・マリーンズでの登板はわずか202イニング、優れた身体能力を持つが、体格は細身で、高校時代から常に100マイル超(160.9キロ)の速球を投げ続けてきた右腕には大きな負担がかかっていると見られる。
ドジャースは近年、若手投手の故障に苦しんできただけに、この特別な右腕をどう守るかが鍵となる。佐々木のポスティング交渉が進んでいた際、多くのスカウトは獲得球団はシーズン序盤の登板は時期を遅らせるはずと予想した。25年の投球回数は150イニング程度が限度と見たためだ。
しかし、ドジャースはその方針を取らない。フリードマン編成本部長は先月の入団会見で、佐々木はキャンプからフル稼働と明言。さらにシーズン開幕から先発ローテーション入りする可能性が高いことを示唆した。「我々の目標は、ローテーションの一員として稼働させること、開幕から先発として投げる予定。登板間の調整については慎重にサポートしていく」と言う。
具体的なキャンプ中の課題は4シームの球速回復に取り組むこと。その一環として、過去のケガをかばうために投球フォームがどのように変化していたかを詳しく分析する。また、佐々木の決め球であるスプリットをより効果的に生かすため、カッターやツーシームの導入を検討し、球種の組み合わせを調整していくという。