日本ハムの新庄剛志監督(53)が7日、楽天の辰己涼介外野手(28)が春季キャンプでブルペン入りし、最速152キロをマークしたことに言及した。
新庄監督は、楽天キャンプでの“衝撃ニュース”を耳にし「100…(52キロ)おおーっ、凄いじゃん」と笑顔。対戦する可能性を聞かれ「新しい挑戦。可能性があれば。だって僕だって(山崎)福也くん、バッティングさせてるし。大したもんですよ」と語るも、自身の経験も踏まえ「ただ野手投げなんで、バッターからは見やすいですよ。まだ(辰己の投球を)見てないけど。いくら158キロ投げたとしても。僕も150キロ近く投げてたんですけど、もう野手投げ。肩の開きが早いから見られる、見られる。カンカン、カンカン打たれたもん。まあ、そんな甘くないです。甘くないけど、オープン戦でね。面白いんじゃない。やっぱ楽天も話題性のあるチームをつくり上げていかないといけないから。いいんですよ、ぼろくそ言われようが。何考えとんねんでいいんですよ。それだけでも楽天って(話題やチーム名が報道で)出るから」と楽しそうに語った。
そして「甘くはないけど、オープン戦で面白いと思う」と自軍との対戦も含め、辰己の挑戦にエールを送った。
新庄監督自身も阪神時代の1998年秋季キャンプで新監督に就任した野村克也監督の発案で外野手との二刀流を目指し練習開始。1999年オープン戦の2試合に登板した。その後、左膝痛を発症し投手挑戦を断念した。
辰己はこの日、沖縄・金武町での春季キャンプで背番号11の岸のユニホームを着て登場。捕手を座らせて7球を投げ、5球目に最速152キロをマークした。通常よりも前の位置に呼び寄せてファンに“公開”。ブルペンにどよめきと歓声が響き渡る中、見守った楽天・三木谷オーナーも「142、3だと思っていたけど、スピードは凄いなと思います。辰己くんもファン思いなので非常に良かったと思います」と目を丸くさせながら笑顔を見せた。
辰己は「今年はどこかで絶対に投げる」と意気込み、今季の目標に「トリプルスリーと1登板無失点」を掲げている。