J1新潟で9年目のシーズンを迎えたDF堀米悠斗主将(30)が7日、今季の注目ポイントに守備を挙げた。ハイプレスやサイドに追い込んでボールを奪う守りの徹底など、樹森大介監督(47)の戦術の一部を解説。開幕まで残り1週間となり、高知キャンプでさらに詳細を詰めていく作業の必要性を語った。
樹森監督が就任した今季、分かりやすく変わるのは守備だ。堀米は「変わらなきゃいけないところ。個人の強度、切り替えの早さと課題が多いのは守備」と語気を強め、前を向いて取り組んでいる。
守備練習では中央に進入させず、外に追い込む守り方が徹底されているという。昨季までは相手次第であえて中に誘う場合もあったが「基本的な守備の形を大事にしたいのかなと思う」と徹底している。その分、外からのクロスに対してのゴール前の守り方も強調され、昨季リーグワースト5位の59失点からの減少を目指している。
もう一つはハイプレス。樹森監督が宮崎キャンプ初めから掲げていて、高い位置で奪ってからのショートカウンターを狙っている。松橋前監督時代も22、23年は得意とした戦術だった。しかし昨季は中盤戦以降に前線と最終ラインにズレが出てはまらず、中盤から網を掛けるミドルプレスに切り替えた経緯があり「もう一度構築するイメージ」で取り組んでいる。
攻撃から守備の切り替えの早さも含めて、細部にわたって共通理解を深めている段階。「みんなが守備のストレスなく、迷いなくプレーするのが一番大事」と話し、どれだけ早く守備スタイルを構築できるかが、特に序盤戦の鍵となりそうだ。
一方、攻撃面では「今まで通り、ボールを持ちながらゲームを進められる」と特長を継続することに変わりはない。その中でゴールに迫るところでのスピードアップにも挑戦していて「つなぐところとバランスが凄く難しい」と正直に言う。
開幕まで1週間。「理解している戦術を表現するにはもう少し時間が必要」と言うが、決して焦ってはいない。「始まってからじゃないと分からない部分もある。開幕してからも自分たちのサッカーをつくっていく」と覚悟を口にした。