俳優の北村一輝(55)が7日放送のTBS「A-Studio+」(金曜後11・00)にゲスト出演。ハリウッド映画「キル・ビル」秘話を明かした。
シリアスなものからコメディーまで、幅広く映画、ドラマ、舞台にと活躍している北村。MCの「Kis―My―Ft2」の藤ヶ谷太輔が映画「キル・ビル」(2003)の出演についてたずねると、北村は「出たっていうのは恥ずかしい」と吐露。「出たっていうのはある程度いい役っていう感じなんですけど、これは役がなく行ったんですよ」と意外な告白をした。
「オーディションがあったんですが、その時に、クエンティン・タランティーノ監督が来ていると。僕がその情報を知った時にはオーディション終わってたんです。もう帰る日だったんです」と北村。「“ウエスティンホテルにいる”って聞いて、ウエスティンホテルに行って、とりあえず、ロビーでじっと待ってたんですよね。2003年だからそこそこ仕事はやってるんですけど、じっと待ってて、降りてきたんです」と説明した。
何人にも囲まれているタランティーノ監督に「俳優やっている」と自己紹介をしたそうで「凄く会いたくて」と必死でアピール。「彼、凄く聞いてくれるので、だんだん近寄って行って。そしたら彼、凄い映画オタクで、日本の映画を結構見られている。特に好きなのが三池崇史監督で、僕は20代の頃から三池監督のビデオの作品とかずっと出ているので、彼からすると三池作品の主演だと。そしたら“I Know You”って言われて。“お~!!ちょっと部屋来てくれよ”って言われて、エレベーターで降りてきたんですけど、もう1回部屋に行って、段ボールからダーって三池監督の作品を出されて、“これにサインしてくれ”と」と振り返った。
「とりあえず、“俺、俳優でいろいろなことできるんだけど”って自分でアピールするだけして“出られないか”」と出演を直談判。それでも「“オーディションは終わっている”と。僕だけの力ではどうにもならない”と。ハリウッドの映画は本を書きかけるとかも勝手にできないと。“いろいろ何とかやってみる。1週間くれ”ってそのまま別れたんです」とした。
「まあ、正直、1週間待っても来ないだろうと思ってたら、電話がかかってきて」と北村。「“役をつくるか何かするので、もし僕に作品興味があるなら、見学という形で来ないか”って言われて。全部チケットも出してもらって、1カ月空けたので、行ったんですよ。(撮影現場の)北京ですよね、その時。結構いろいろな役をやらせてもらって、空いてる時は見学させてもらって」と明かした。
ただ、恥ずかしいことがあったそうで「一番恥ずかしいのが最初のテロップに、三池監督のオマージュとして僕の名前が凄い良いところに出てるの。いやいやいや…。ちょっと待ってよと。恥ずかしくて。1カット2かっとした出てないのにこれは恥ずかしいなと思って」と苦笑いを浮かべた。