◇アイスホッケー ミラノ・コルティナ五輪女子最終予選第2日 日本6―0ポーランド(2025年2月8日 北海道苫小牧市 nepiaアイスアリーナ)
女子アイスホッケーが「ミラノ・コルティナ1号」になった。世界ランキング7位の日本は6―0で同20位のポーランドを下して2連勝で1位が確定。4大会連続5回目となる五輪出場を決めた。日本勢26年ミラノ・コルティナ五輪出場権獲得は全競技を含めて初めて。第1ピリオドからFW志賀紅音(23=ルレア)やFW輪島夢叶(22=道路建設ペリグリン)らの得点で圧倒し、2戦合計13得点で4大会連続して五輪一番乗りを決めた。
スマイルジャパンが一気に大舞台への切符をつかんだ。FW前田の先制点を皮切りにゴールラッシュ。フランス戦と合わせて計13得点で2連勝を飾った。課題とされた得点力で成長を示し、第3戦を残して予選1位が確定。日本勢五輪出場第1号を決め、1得点1アシストの志賀紅は「うれしい気持ちが一番大きい」と笑みを浮かべた。
選手23人の平均年齢は23・7歳。北京五輪から大幅に入れ替わり、相互理解のためにメンバー全員を16の性格タイプに分類する「MBTI診断」を実施した。若者を中心に人気となっているツールで、各自のキャラを明確化。性格に合わせ「盛り上げ隊」「アイデア係」など5つの班に分かれ、それぞれが強みを生かして結束を深めた。
FW志賀紅は23~24年シーズンに北米プロリーグに挑戦。理由は「(五輪で)世界との壁を痛感した」からだった。一方で五輪未経験の選手たちも台頭。今大会2戦4発の輪島は、22年北京五輪直前合宿にも招集されていたが、右手首を脱臼で手術を強いられ、選考から漏れ悔しさを糧に戦ってきた。年齢に関係なく一人一人が高みを目指し、30歳のDF人里は「いろんな世代が交ざって、いいチームになっている」と胸を張る。
(悲願表彰台へ/) 4大会連続で手にした切符。ただ、まだ通過点に過ぎず「五輪でメダルを獲れるチームになっていきたい」と志賀紅。過去の最高成績は6位。米国、カナダという絶対的な2強がいる中でも、4強以上、そして悲願の表彰台を目指す。