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阪神・ヘルナンデス 初安打初打点も力だけじゃないンデス!広角への打撃も披露 他球団007も警戒

スポニチアネックス 2025年2月9日 5時15分

 ◇紅白戦 紅組5―1白組(2025年2月8日 宜野座)

 阪神は8日、宜野座キャンプで1、2軍合同の紅白戦を行った。新外国人ラモン・ヘルナンデス内野手(28=メキシカンリーグ)が紅組の「4番・DH」で出場。3回1死一、二塁で迎えた第2打席に右翼線への適時二塁打を放ち、来日初実戦で初安打初打点をマークした。ここまで長打力を誇示してきた助っ人が、広角へ打てる打撃も披露。対応力を見せつけた。紅白戦は第2クール最終日のきょう9日も行われる。

 今春キャンプ最多の8000人が詰めかけた宜野座。観客を大きく沸かせたのは3回だった。1死一、二塁。紅組の4番ヘルナンデスが石黒の初球、外角直球を逆らわずにはじき返した。

 「藤川監督から“右方向をしっかり意識して”というのは常に言われていた。それが結果に出て良かったよ」

 打球は右翼から左翼方向へ強く吹いた風にも負けず、右翼線で弾む適時二塁打となった。来日初実戦の第2打席で初安打初打点だ。内野手登録ながら、左翼のレギュラーを争う立場。ライバルの前川が直前に中前打を放ち、持ち味を発揮した若虎に触発されたかのように、期待のバットでアピールに成功した。

 「今日に関してはしっかりと準備してきたつもり。結果として表れたことは良かった」

 持ち味は1メートル93、102キロの大柄な体格から繰り出されるパワー。キャンプ序盤から行ったランチ特打では柵越え連発で虎党を沸かせた。ただし、長打力だけではない。この日に象徴されるように、逆方向への打球も魅力。バックネット裏から紅白戦を見守った巨人の真田裕貴スコアラーをビビらせた。

 「やっぱり(ヤクルトの)サンタナみたい。アベレージを残せるはず。コンパクトに対応していた。逆方向に打てることが何よりも大きい。引っ張った打球は当たり前のように柵越えだから」

 日本の4年間通算で打率.299、69本塁打をマークする同じ右打者にたとえられた。

 日本野球で成功するための勤勉さも随所で見える。練習中には積極的にチームメートとコミュニケーション。外国人助っ人が苦労しがちな変化球への対応を「日本人選手は上手」とリスペクトし、積極的に学んでいる。この日も午前9時から室内での早出マシン打撃を終えると、サブグラウンドへ移動して三塁で佐藤輝と25分間ノックを受け、精力的に汗を流す姿があった。きょう9日の紅白戦には紅組の「4番・三塁」で出場予定だ。

 藤川監督は3番・佐藤輝、4番・森下、5番・大山のクリーンアップを組む構想で、この日も実績組中心の白組で中軸を形成した。現状ではレギュラーを確約されていない中で、「(今後も)先輩にアドバイスをもらいながら、引き続きいろんな勉強をしていきたい」とヘルナンデス。単年契約で推定年俸30万ドル(約4600万円)のドミニカンが、異国の地でジャパニーズドリームをつかみ取る。(石崎 祥平)

 ≪反対方向に打てると怖い≫

 ▼ヤクルト・松井光介スコアラー(右翼線二塁打は)逆風の中で力がある感じで打っていた。打撃練習では引っ張る打球が多かったが、この日のように反対方向に打てると怖い。

 ◇ラモン・ヘルナンデス 1996年3月2日生まれ、ドミニカ共和国出身の28歳。2014年からダイヤモンドバックス傘下のマイナーでプレーし、最高位は19年の2A。マイナー通算480試合で打率.266、53本塁打、270打点。21年からメキシカンリーグを中心にプレー。1メートル93、102キロ。右投げ右打ち。

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