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広島ドラ1佐々木が「開幕1軍」に照準 フリー打撃柵越え13本&スライディング解禁 昨年左肩脱臼

スポニチアネックス 2025年2月9日 5時45分

  広島のドラフト1位・佐々木泰内野手(22=青学大)が8日、調整のリミッターを一部解除した。昨年11月に左肩を脱臼した影響で2軍の春季キャンプに同行するルーキーは、日南で第2クール初日を迎え、初めて走塁中のスライディングを解禁。今クール中の1軍昇格は見送られる方針ながら、開幕1軍に照準を合わせ、「完全体」へまた一歩前進した。

 日南入りを合図に、最終仕上げの段階に入った。2軍は6日まで広島県廿日市市で汗を流し、前日に宮崎入り。迎えた第2クール初日、今春キャンプで初めて佐々木のユニホームが黒土で汚れた。

 「スライディングが怖くなかったので一つ合格かなと思います」

 昨年11月に左肩を脱臼した影響で2軍スタート。目を見張るような強振は万全に映るが、走塁や守備練習には制限がかかっていた。

 そのリミッターが一部外れた。走塁練習でのことだ。左手が地面に着く際の衝撃を懸念して禁止されていたスライディングを解禁し、何度も滑り込んだ。加えて、けん制の帰塁練習では、一塁へ頭から戻るヘッドスライディングまで披露した。

 「スライディングもできるようになった。徐々にですけど、100%に近い状態に戻っているかと思います」

 打撃練習では、万全を強調するかのように強振を繰り返した。フリー打撃では、両翼92メートルの東光寺球場で143スイング中、柵越え13発と持ち前の長打力を披露。フリー打撃から休憩なくティー打撃やロングティーなど2時間20分ぶっ通しの打撃練習を消化すると、直後の居残り練習でも時間が許すまで振り込んだ。

 1軍できょう9日、あす10日に行われる紅白戦には出場せず、第2クール中の昇格は見送られる方針だ。昨春を振り返れば、学業優先で調整が遅れていた新人の常広が2月途中に1軍に合流したものの、その後もコンディションが上向かずに開幕1軍を逃した。即戦力のドラフト1位指名選手に求められることは、キャンプ中のアピールより、調整の照準を開幕に合わせることだと言える。

 「開幕1軍を目指すためにオープン戦で結果を残したい。そのためには(1軍2次キャンプ地の)沖縄で結果を残さないといけない。開幕1軍を見据えて今できることをやり、いつでも1軍に行ける状態を常につくることが大事だと思います」

 走塁での制限が解かれたことで、残す課題は守備でのダイビングや実戦での突発的な動作への対応のみ。開幕1軍を逆算できる状態にまで仕上がってきた。(河合 洋介)

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