フリーアナウンサーの古舘伊知郎(70)が9日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」(日曜後1・30)に出演し、中居正広氏の女性トラブルに端を発して批判を集めているフジテレビの企業風土について、具体的に紹介した。
今回のフジテレビ問題について、古舘は「時代遅れのテレビは変わらなきゃいけないという思い」と語る。なかでも、気になっているのはその人事や昇進の決め方。「大物のタレントMCをつかまえた。この人と気脈が通じてる。そういう人がプロデューサーとして出世する。そういう流れはフジテレビが一番濃いと思う。私は長年やってきたから知ってますよ」と、そういうケースをたくさん見てきたことを明かした。
前時代的という印象だが、実は昭和から平成にかけての時代のほうが健全だったことも指摘。「テレビが景気のいい時代は企画先行でいっぱい放送作家も入って、物凄いにぎわいの打ち合わせもできた」と振り返った。しかし「どんどん経費も切り詰められて、この大物MC看板を押さえられたからほぼ仕事は終わりになった」と、バブルが弾けて以降の予算的停滞が業界全体に悪影響を及ぼしたと考えている。
フジテレビはトラブル以降の一連の経営判断について、第三者委員会による調査を行うことを表明しているが、古舘は番組の作り方や昇進の判断などが現在の批判を集めている要因と考える。「そういう傾向があった中で今回のことが出てきたんじゃないか。その背景まで調べないと意味はない」と第三者委員会は腰を据えて調査をする必要があるという考えを示した。