フィギュアスケート男子の五輪連覇者でプロとして活動する羽生結弦さん(30)が9日、千葉・ららアリーナ東京ベイで単独公演第3弾「Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd “Echoes of Life” TOUR」の千秋楽公演を行った。埼玉、広島と続き計3都市7公演を完走。以下は終演後囲み取材の一問一答。
――ツアーが全て終わった。振り返ってみて。
「とにかく頑張ったということと、アイスストーリーに関わってくださる方々の規模が本当に類を見ないぐらい多くの方々が関わってくださって。僕のためにどれだけの方が動いてくれているのかということに対しての、感謝の気持ちでいっぱいです」
――自ら執筆したストーリーを演じた完成度は。
「これ以上ないなという出来で締めることもできたので。ちょっと放心状態ではあるんですけど、とにかく言葉とか文字だけでは僕は表現し切れないし。このアイスストーリーというものはスケートだけでも表現しきれない、唯一無二のものだと思っているので。今日の演技と演出と物語が映像で残ったり、見に来てくださった方々の記憶に残ってくれたりするのが本当にうれしいなという気持ちでいっぱいです」
――「バラード第1番」はどう臨んだのか。
「ずっと最初からかなり苦戦をして、改めて旧採点ルールの中のショートプログラムで、後半に2回ジャンプを跳ぶ。それがトリプルアクセルと4回転―3回転(トーループ)というジャンプというものの難しさを改めて感じました。フリーとはまた違う緊張感。そしてフリーとは違って、回復する余地がないのがショートプログラムの特徴で非常にいろいろなものが詰まっているからこそ、よりフリーよりも難しいんだなということを今回ツアーを通して改めて感じました。その難しいものを既にその前に4曲ですかね。既にああつらいなと思いながら出ていく難しさと、僕の希望だったんですけど、照明付き、また会場によってリンクサイズが変わるということもあって、調整は難しかったですが、氷の職人さん含めて皆さんが一生懸命やってくださったおかげで、なんとかできました」
――終わったばかりだが、次への構想は。
「ないです。ゼロです。とりあえず、ちょっと今放心している状態で頭がうまく回っていないかもしれないんですけど。とにかくこうやって皆さんが集まってくださるのもそうですけど、なんて特別なんだろうなとしみじみと心に染みこませながら今という時を過ごしています」