◇練習試合 楽天―日本ハム(2025年2月11日 金武)
楽天のドラフト1位・宗山塁内野手(21=明大)が「1番・遊撃」で先発出場し、実戦デビュー。2打数2安打1四球で3打席すべてで出塁し、盗塁もマークした。全ての打席で出塁し、2得点もマーク。リードオフマンとしての能力の高さを見せつけた。
初回、先頭打者として迎えた第1打席。カウント0―1からの2球目、日本ハムの先発左腕・根本の高めの投球を巧みなバットコントロールでとらえ、二遊間を破る中前安打を放った。
0―3で迎えた3回1死からの第2打席は右腕の石川と対戦。フルカウントから低めの変化球をしっかりと見極め、四球を選んだ。次打者・小深田の時には二盗に成功。宗山の四球を起点に、チームは2死満塁から安田の右翼線2点二塁打で2点を返した。宗山のリードオフマンとしての働きが効いた形となった。
当初、出場は2打席の予定だったが、2―5の5回無死から“予定外”の3打席目へ。日本ハム・ザバラの高め直球を捉え、中前安打を放った。この回も宗山の出塁を機に打線がつながる。1死一、三塁から田中和の右犠飛、さらに2死二塁から安田の左越え二塁打で2点を返した。
守備でも魅せた。2―5の4回1死満塁では手元でイレギュラーしたゴロを確実にさばいて遊ゴロ併殺を完成。5回無死からも水野の強烈な打球を警戒にさばいてアウトにした。走攻守すべての面で高いレベルを見せつけた。
ドラフトでは5球団が競合し、「20年に一人の遊撃手」と称される逸材。この日の初実戦を迎える前もシート打撃で2日連続の右前打。定評のある遊撃守備でも華麗なフィールディングを披露していた。初実戦に向けて「結果を出そうとか、打たないとと思っても良い方向にいかない。今はその時出せる一番良いパフォーマンスを出すこと。いい準備をすることに目を向けてやれたら」と話していた。