今月6日からトレーナー指示として別メニュー調整中のオリックス・宇田川は「全然、怪我とかはしていないですよ」と笑顔を浮かべた。
昨年9月に右肘浅指屈筋の筋損傷と診断され、リハビリを続けてきた右腕はキャンプ2日目に初ブルペン入り。「やっぱり投げていなかった分、投げる筋肉が弱くなっているので。疲労がある状態で強度を上げると、また肘とかが痛くなるので、いったん(強度を)落としてフォームの確認や矯正をやってからブルペンにいこうと」。キャンプイン前からトレーナーと投球後の状態を想定して話し合っていた通り、故障の再発を防ぐ意味で「予定通り」という別メニュー調整へと切り替えた。
「故障明けで、リセットからのスタートだったので。自分が投げてから何日でどう回復するのか、どういう反応が出るのかとかも分からないままだと、去年の繰り返しになるので」
23年シーズンの右肩痛を引きずってキャンプインした24年は、最終クールに何とか初ブルペン入りするなど懸命に開幕を見据えて調整を進めたが、それが仇となって開幕に間に合わず。結果的に13登板にとどまった前例があるからこそ「去年の失敗を繰り返さないように」と、自らのコンディションと向き合いながら徐々に状態を上げている最中だ。第3クール中での今キャンプ2度目のブルペン入りを視野に入れる剛腕が、地道な調整を経てからのシーズンフル回転を見据える。 (阪井 日向)