◇紅白戦 白組2―4紅組(2025年2月11日 ロートスタジアム石垣)
スタンドから祝福の拍手を浴び、一塁上で笑みがこぼれた。ロッテのドラフト1位・西川(青学大)がキャンプ初の紅白戦に「1番・左翼」で出場。4回の第2打席で早坂の149キロ直球を捉え、中前へ“プロ初安打”を放った。
「差し込まれず、回転で打つことができた。少し詰まりながらだったけど、しっかりと運ぶことができた」
対応力の高さが詰まった一打だった。内角寄りの直球を、体に近いポイントまで引きつけて放った一打。初回の第1打席では詰まった右飛だったが「同じやられ方ではダメ。修正できたのは二重丸」と自画自賛した。
プロ1年目のキャンプ。連日、ファンサービスも忘れない。練習後、球場外ではファンの列が途切れるまでサインや記念撮影に応じる“神対応”。ここまでフリー打撃では柵越え連発のパワーを披露したが、初めての紅白戦でも抜群の対応力を発揮し、吉井監督も「スイングが本当に強くて思い切り振れる。真っすぐを待っていても変化球に対応しているので、良いものを持っている」と評価した。
3打数1安打の実戦デビューに「良い当たりが出ていることはプラス。その中でヒットにできなかったところは、まだ伸びしろがあるということ」と西川。期待のルーキーはあくまでも前向きだった。(大内 辰祐)