今季から背番号「72」を付けるドジャースのミゲル・ロハス内野手(35)が、昨季までの背番号「11」を譲った佐々木朗希投手(23)に改めてエールを送った。
ロハスは昨年まで2年間、「11」を付けてプレー。思い入れのある番号だったが、佐々木の入団が決まると譲渡を即決した。理由を問われたロハスは「私はあと1年か、2年か、あとどれだけプレーできるのかはわからない。ベースボールでやるべきことはもうやった。できればこのチームが何度も優勝するのを助けたい」としたうえで「彼の行く手には長いキャリアが広がっている。あの背番号が彼を快適に感じさせ、パフォーマンスを助けるのであれば、私は譲るよ。今は彼が特別な何かを作り上げる時なんだ」と日本からメジャーに挑戦してきた才能あふれる若手右腕への大きな期待を口にした。
初対面となった佐々木に「今は君がこの数字をさらに遠くまでもたらす時だ」と、背番号の価値を今以上に高めていくこと必要性を伝えた。そしてベテランらしく「私が彼から学べるのと同じように、彼も私から何かを学んで欲しい」と笑顔で話した。
昨季、大谷翔平は背番号「17」を譲り受けたケリーに対し、家族で使用できるよう高級車ポルシェをお礼として贈った。佐々木から何かプレゼントをもらったかと問われ「まだだ」と満面の笑顔。「何度も言ってきたが、私にとって大事なのは新しいクラブハウス、新しいカルチャーの中で彼に快適に感じてもらうこと。ここが自分らしくいられる場所だと感じて欲しい。それが彼のパフォーマンスの助けになる」と活躍こそがプレゼントだという。
昨年は新加入の大谷、山本にワインをプレゼントして歓迎した。「今年は6人の新メンバーが入った。このリーグで長年やってきた選手もいるが、ここは違う雰囲気だし、彼らを歓迎したい。彼らに快適に感じて欲しい」。スター選手をそろえ、2年連続のワールドチャンピオンを狙うドジャース。華やかな選手たちの中、自己犠牲をいとわない味のあるベテランが精神的支柱となっている。