BS10の野球トークバラエティー「ダグアウト!!!」(月曜後10・00)が10日に放送され、元広島監督の野村謙二郎氏(58)と元広島捕手で巨人、中日でコーチを務めた西山秀二氏(57)がゲスト出演。野村氏が監督時代に取った作戦で選手に謝罪していたことを明かす場面があった。
あくまでも個人的な見解で、ベストだと思う投手ローテーションを決定する「俺のベストローテ」のコーナーだった。選出できるのは自身が現役時代にプレーしていた投手。先発6枚と中継ぎ、抑えを各1人ずつ決定することになった。
すると、野村氏は先発5番手に「マエケンですね」と自身が広島で監督をしていた時のエースで、現在はMLBのタイガースに所属する前田健太投手(36)を指名した。現役からは唯一の選出だ。
そして、マエケン選出について「球も速かったし…ね」としたあとで2番目に「バッティングも良かったし」との理由を挙げた野村氏。
ここで「ホント申し訳ないですけど、今コーチやってる石原くんが8番打ってて、9番マエケンで。1死一塁で石原くんにバントのサインを出して、マエケンに得点圏で打たせたという…」と2020年限りで現役引退したかつての正捕手、石原慶幸バッテリーコーチ(45)に送りバントを命じ、打撃に定評のある投手のマエケンに打たせた作戦について自ら触れた。
いかにも申し訳なさそうな表情で「“石原、悪いね”って言ったら“いや、当然です”って…」と石原捕手の献身性と人柄の良さもさりげなく明かした野村氏。
すると、ここで西山氏が「僕も8番打ってる時に次、外国人のブロックやったかな。バッティングええピッチャーが9番の時に(監督の)山本浩二さんがバントのサイン出したんですよ」と笑顔でカットイン。「無死一塁で出されるのは別に全然苦にならないんですよ。1死一塁で次ピッチャーでバントのサイン出された時はちょっとへこみますよ。ホントにそこまで信用ないんかなって…」と笑わせた。
だが、野村氏は「気持ちは凄く分かる」としながらも、監督としては理解してもらいたい部分もあるという。
「ニシ(西山氏)がそこでバントして2死二塁にするわけでしょ。(でもバントせずに)ニシが打って2人連れて帰ったら次ピッチャーからじゃない?」
つまり、併殺を取られて一気に攻守交代となり、次の回に投手から攻撃が始まることは避けたいという監督心理。「送ってもらってマエケンで終わったとしても、次、1番からっていうのもあるわけよ」と野村氏。「いやホント、監督としてはつらいよ…」と複雑な表情を浮かべていたが、西山氏は「キャッチャーとしてはへこみます。結構へこみます…。1死一塁での送りバント…」と苦笑いだった。
【野村謙二郎氏のベストローテ】
先発1番手:大野豊
先発2番手:川口和久
先発3番手:北別府学
先発4番手:黒田博樹
先発5番手:前田健太
先発6番手:佐々岡真司
中継ぎ:ジェフ・ウィリアムス
抑え:佐々木主浩