将棋の斎藤慎太郎八段(31)が12日、大阪・関西将棋会館での第10期叡王戦本戦トーナメント2回戦で豊島将之九段(34)と対戦し、115手で勝利した。勝った斎藤は準決勝で、永瀬拓矢九段(32)と阿久津主税八段(42)の勝者と対戦する。斎藤は2年連続挑戦した22年度名人戦以来、3年ぶりのタイトル戦まであと2勝とした。
ここまで5勝8敗と分の悪かった豊島戦は振り駒の結果、斎藤が先手になり角換わりへ進んだ。斎藤が早繰り銀、豊島が腰掛け銀に構え、3筋の歩の交換から戦いが始まった。
斎藤は銀交換から手駒の角を1筋へ放ち、攻勢に出た。攻めをつなげる間に8筋へ馬とと金を作られたが、右辺へ逃れ、金銀得の駒得もあり豊島が投了した。
この日、東京では藤井聡太王将(22)が勝利し、叡王戦の準決勝進出。準決勝では鈴木大介九段(50)―糸谷哲郎八段(36)の勝者と対戦する。