日本ラグビー協会は12日、東京都内で理事会を開き、来年度(4月1日以降)から大学チームが広告が掲出されたジャージーやパンツ、ソックスなどを着用して公式戦に出場することを認めることを確認した。早大の「アカクロ」、明大の「紫紺」、慶大の「タイガー」など、伝統校のジャージーにスポンサーロゴが掲出される可能性がある。
同協会は昨年2月に大学生以上のチームを対象とする商業活動に関する運用ガイドラインを改正し、今年度から大学チームの公式戦会場における一部の商業活動(ウエアへの広告掲出等)を認めていた。強化費や諸活動費の増加に伴い、各大学から商業活動の緩和を求める声が上がっていたもの。来年度からはリーグワンと同様に、ジャージー等にも掲出可能となり、活動費のさらなる獲得につながることが期待される。
理事会後の会見で岩渕健輔専務理事は「(広告の)サイズや数は、一定程度の範囲の中でということになる」と説明。掲出企業の業態などを含め、規定をクリアしたもののみが認められるとの考えを示した。また大学スポーツ界でもすでに「多くの競技で認められている」とし、代表例として挙げたのが「箱根駅伝」だ。お正月の風物詩となっている同駅伝は、21年からユニホームへのスポンサーロゴ掲出を解禁。「40平方センチ、高さ5センチ以内」のスポンサーロゴを、シャツとパンツに1カ所ずつ、掲出することが認められている。
大学ラグビー界も伝統の早明戦や早慶戦、全国大学選手権の準決勝以降はNHKが地上波生中継し、他の公式戦もJスポーツが放映するなど、一定程度の露出がある。果たして伝統校のジャージーにも広告が掲出されることになるのか、各校の対応に注目が集まる。