◇ACL2ラウンド16 第1戦 広島3ー0ナムディン(2025年2月12日 ベトナム・ティエン・チュオン・スタジアム)
広島が明大から加入したFW中村草太(22)のプロ初ゴールとなる先制弾などで3―0でナムディンとの決勝トーナメント・ラウンド16の初戦を勝利した。3点とも新加入選手が絡み、J1開幕を前に選手層の底上げに成功していることを証明した。8強入りをかけて19日に広島でナムディンを迎えて第2戦を戦う。
8日の富士フイルムスーパーカップを制して中3日。広島はU―20日本代表に招集されたMF中島洋太朗(18)をMF川辺駿(はやお=29)に代えただけのベストメンバーで決勝ラウンド初戦を戦った。前半は互いに中盤でつぶし合う展開。湘南から移籍加入したMF田中聡(22)がボランチで攻守に奮闘。前半は0―0で折り返した。
後半から左ウイングバックに札幌から獲得したMF菅大輝(26)を入れると、19分にはMFトルガイ・アルスラン(34)を下げて中村を投入。磐田から獲得したFWジャーメイン良(29)の1トップから中村との2トップにシステム変更した。28分、右サイドのジャーメインはペナルティーエリアに入る中村にスルーパスを送る。角度はなかったが、中村は右足を振り抜いて先制ゴールを決めた。
「ジャーメインさんから自分の得意とする動き出しのところでいいボールが出てきた。あとは思い切り振るだけでした」と中村。43分にはペナルティーエリアの手前でボールを得た田中がそのまま持ち込んで強烈な左足弾で2点目。アディショナルタイムには菅がパスカットしたボールをジャーメインに。ジャーメインのシュートは弱かったが相手GKが弾き、詰めたMF越道草太(20)が3点目を押し込んだ。
新加入選手の活躍で広島は富士フイルムスーパーカップから無失点で連勝。ベトナムから帰国した後は千葉県内で調整して16日のJ1初戦の町田との戦いに挑む。昨季2位から頂点へ。選手層は確実に厚くなった。