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右往左往するヒョンビンの映画「逆鱗」!「見せたいものが多すぎて..」

THE FACT JAPAN 2014年4月30日 14時59分


[スポーツソウルドットコム|キム・ガヨン記者] 「名物に旨いものなし」という諺がある。名物といわれているものは、実際に食べてみると期待とは違っておいしいものがないという意味で、噂が実際と一致しない場合を例える言葉だ。
30日に公開された映画「逆鱗(監督:イ・ジェギュ)」はこの諺とぴったりだ。制作費100億ウォンにヒョンビンとチョン・ジェヨン、ハン・ジミンをはじめとする超豪華キャスティング。しかし、それだけだった。映画「逆鱗」は良い素材と良い俳優を上手く活用できず、外観だけが派手な殻に残ってしまった。
「逆鱗」は、これまで映画やドラマなどの作品で多く取り上げられた朝鮮王の正祖(チョンジョ)をモチーフにした。映画を導く大きな幹は歴史の中で一文章に残っていた謀反。正祖の在位の1777年、暗殺者が王を殺すため王宮まで浸透した事件をいう。この歴史的な事件を引き出したイ・ジェギュ監督は、フィクションを適切に混合して「逆鱗」を作った。
「逆賊の息子」という汚名をかぶって王位に上がった正祖の政治的基盤は非常に危ういなものだった。誰もが彼の味方にならず、王座を脅す。正祖の祖母である正巡王后(ハン・ジミン)と彼女の連中は、虎視眈々と正祖の座を狙う。政治的、軍事的な面で絶対権力を持つことができなかった正祖はいつも不安だった。彼のそばを守る者はサンチェク(チョン・ジェヨン)とホン・グクヨン(パク・ソンウン)。彼らは誰かが王の命を狙っていることを知り、正祖を守ろうとする。

「逆鱗」は俳優ヒョンビンを前面に出した映画だ。正祖に扮したヒョンビンのしっかりとした背筋が映画の開始を知らせ、ヒョンビンの声で映画が終わる。しかし、映画の中でヒョンビンの分量は多くても、少なくてもない。多分チョン・ジェヨン、チョ・ジョンソク、ハン・ジミン、パク・ソンウン、キム・ソンリョン、チョン・ウンチェ、チョ・ジェヒョンなど8人の俳優が皆自身の声を出さなければならなかったからだ。「逆鱗」の汚点はここにある。どんな俳優にも選択と集中がされていないこと。まるで一個のリンゴを8つに分けて食べたようだ。
キャラクターの分別性を失った「逆鱗」は、多くの人物をまともにいかすことができなかった。
互角に対抗しなければならない人物たちはその中心を失い、葛藤の構造が容易に把握しにくい。多くの人物の物語が連結式に続いたため、話の流れがちらほらに切断されたように見え、緊張感のない展開が続けた。上映時間は2時間15分で長いだが、最後のクライマックスであるわずかの20分のために115分が退屈に繋がっている模様だ。場面と場面の流れもスムーズには見えなかった。
不必要な人物関係も観客を惑わせた。全くでたらめな出生の秘密とラブライン、やや過剰な関係設定に、観客は失笑した。映画の中で一番感動しなければなら場面が観客にしっかりとアピールできないから、映画は終始コアを語らずぼんやりしたようだった。
出演者の面々だけを見ると悪くはない。初めて時代劇に挑戦したヒョンビンは、正祖が持つ柔らかさと強靭な姿を同時に見せ、自身の役割を十分に果たした。秘密を隠したサンチェクを演じたチョン・ジェヨンは観客を圧倒したし、パク・ソンウンは強烈なカリスマで“女心”をひきつける。最も目立つ人物は殺し屋を演じたチョ・ジョンソクだ。出演シーンは多くないが、殺気いっぱいの目つきで正祖と対立し、悪役の新しい姿を提示した。

最も残念なキャラクターは、正巡王后を演じたハン・ジミンだった。正巡王后役で初めての悪役に挑戦したハン・ジミンは、当分の間、悪役を選択するのは難しいそうだ。過剰な語り口と表情が合わない服を着たように見え、正祖と張りつめた緊張感を維持できず、劇の活力を減少してしまった。
総体的な難局にもかかわらず1つの利点を挙げれば、イ・ジェギュ監督特有のスタイリッシュなアクションだ。MBCドラマ「チェオクの剣」で見せた洗練された映像と大胆なシーンをそのまま映画に持ってきた。彼の映像美が好きな観客ならば120分間の“イ・ジェギュ式”のアクションに拍手を送るに違いない。
見せたいものが多すぎて右往左往した「逆鱗」は、結局、弱点だけがそのまま露出してしまった。“過ぎたるは猶及ばざるが如し”が映画「逆鱗」が誤った最大のミスだ。

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