[スポーツソウルドットコム|パク・ソヨン記者] 「グローバルアイドル」の存在感は実にすばらしいものだった。ヒジャブを覆った女性から青い目のヨーロッパ人、韓国、日本、中国、タイ、香港、インドネシアなど。世界ファンを集めるEXOの人気は、わけが違うものだった。
25日午後、ソウル・オリンピック公園内の体操競技場で開かれたEXOの初の単独コンサート「EXO FROM. EXOPLANET #1-THE LOST PLANET-」の最終日を迎えたソウル公演場は、これまでみたことのない風景。多くの公演場を訪ねたが、オリンピック公園が数万人の人でざわつくことは久々だった。EXOの底力は想像以上だ。
珍風景は地下鉄駅から見られた。5号線オリンピック公園駅を降りると、数え切れないほどのEXOファンがホームを埋め尽くした。女子トイレの前には100Mくらい行列ができた。体操競技場に向かう道にあるコンビニエンスストアには、これより長い行列が見られた。EXOファンらは公演開始の3時間前から、すでに戦闘態勢モードだった。
公演を待つファンらの国籍はさまざまだった。金髪の美女と東洋のキヨミファンらが一つになって開演を待っていた。EXOという共通点を元に彼らは国境を越えながら会話を交えた。ここは海外なのか?と錯覚するほど、多様な言語が聞こえた。
小雨の天気。傘をさして幼い娘とスタンディング席の行列で待っている男性に近づいた。彼は二人の娘と公演を観るために大邱(テグ)市から駆けつけたと笑顔をみせた。高校生の姉と中学生の妹は、EXOコンサートのために家族から絶大な支援を受けたのだ。
ファンらによるイベントも用意された。今回のコンサートを公演場ではなく、一歩後ろで応援するためにチケットを買わなかったというあるファンたちは、EXOメンバーの仮面をして公演場周辺を回っていた。これは他のEXOファンのために彼女たちが用意したイベント。一緒に写真を撮ったり、EXOを応援しながら楽しい思い出を作った。彼女たちは「メンバーらが私たちのイベントをみて喜んでほしいです。くれぐれも怪我しないで、ステージを楽しんでください!」と口を揃ってEXOを応援した。最近議論となったメンバー・クリスの離脱行為については「残念な気持ちはあります。EXOにこれ以上悪いことは起きないでほしいです」と心の内をみせた。
これに関連し、公演に先立って開かれたEXOの記者会見では、「クリスのことについて率直な心境」を聞く場面があって、リーダーのスホは、「当時は当惑するしかない気持ちでした。メンバーみんな心的に辛かったですし、コンサートを1週間くらい控えた時点でのことだったので、心苦しかったです」と述べつつ「でも、僕らはもっと団結して気持ちを一つに固めました。二日間の公演もうまくできまして、嬉しいです」と所感を伝えている。メンバーのベクヒョンは、今回の公演をサポートしてくれたスタッフらや所属事務所の関係者、メンバーたちにありがたい気持ちを示した。彼は「1週間しか残していない状況で、落ち込んでしまうことでしたが、メンバーみんな気持ちを切り替えて一生懸命準備しました。誇らしいしありがたく思っています」と述べ、チェンは「雨降って地固まるということばのように、今回のことをきっかけに僕たちはいっそう強くなりました。期待してください」とガッツポーズをみせた。
一方、海外ファンらもクリスの行動には遺憾な気持ちを示した。ある中国ファンは「本当に残念なことです。でもEXOは一つです」と拳を握った。また他の海外ファンは「(クリスに)裏切られた気持ちです」と寂しい表情をみせ、ある韓国人ファンは「いろんな意味で受け止めているようです。クリスに怒りを持つファンがいれば、彼を理解してかばってあげるファンもいますね」と説明した。
公演場周辺には、EXOメンバーたちの個別横断幕が設置された。クリスのものは見えず、スホ、シウミン、ベクヒョン、チャンヨル、カイ、セフン、ルハン、レイ、タオ、ディオ、チェンとともにEXOの公式エンブレムが加わって12台が設けられた。
寂しくも見える反面、現場の雰囲気は熱かった。あるファンは「12-1=1」としながら「We are One」を叫ぶEXOを応援した。コンサート開催の1週間前、クリスの離脱で一度ピンチだったEXOだが、初の単独コンサートは世界から集まった4万2千ファンでその人気を実感させた。最終日の公演場は、熱い勢いに包まれていた。