Aさんは海外にいる両親にお金を送るために普段使っている銀行を訪ねた。まず海外送金に必要な書類を作成し、窓口で海外にお金を送金した。このお金は両親への結婚記念日のプレゼントとして、予め3日前にサプライズで送ったもの。しかし、結婚記念日の当日、両親にお金が届いているかを尋ねると、両親はなにも届いていないと答えた。Aさんは急ぎで銀行に行き、「自分が送金したお金は今どこにあるか」と聞く。すると、銀行では「こちらではお送りが完了しています。その後の状況は確認できません。」という回答が返ってきた。Aさんは仕方なく両親の口座の銀行に国際電話をして確認をし、やっと両親の口座に送金が出来ていることが確認できた。この時Aさんは“高い手数料まで払って送ったのになぜ、銀行はお金の流れも把握できないのだろう。”、“自ら国際電話までして確認しないといけないんだろう”と思った。
上で述べたように、銀行で海外送金を行う際に最も大きな問題は高い手数料と質の低いサービスだ。このようなことを受けて、2011年から日本政府は銀行以外にも海外送金ができる「資金移動業者」制度を導入した。「資金移動業者」は高い手数料、遅い送金速度、質の低いサービスなどへの不満と、これに対する利用者の新たなニーズが複雑に絡まって誕生したもの。それでは、資金移動業者と銀行の海外送金システムの類似点と相違点はどのような点か。
●銀行と資金移動業者の類似点と相違点。まず当然なことだが、銀行も資金移動業者も海外に送金することができる。利用者としては今まで使っている銀行を信頼しているから、わざわざ資金移動業者を利用する理由がないと思われがちだが、そのようなイメージが段々と変わり、最近では銀行から資金移動業者へ、利用を変更する利用者の数も増えている。前回の記事でも語っているが、資金移動業者は海外送金の手数料が圧倒的に安く、安価での海外送金を前面にアピールしている。しかし、手数料が低いだけでは利用者はあまり動かない。銀行と同じかそれ以上の信頼感を与えないと人の心を動かすことは難しい。
海外に送金する時、利用者の立場での、一番の気がかりは、送金したお金が海外の口座に無事に届くかだ。送金をお願いしたものの、銀行や資金移動業者が倒産したら、その被害は利用者が全部受けることになるからだ。銀行は「預金保険制度」により、倒産しても、利用者のお金を保障してくれる。それが銀行の信頼感へとつながっている。
資金移動業者には「預金保険制度」はないが、同じく倒産した時を想定し、法務局に供託金を預けて利用者の送金金額を保護する制度がある。この供託金は資金移動業者が一日送金する金額を全部合算し、この合算した金額を上回る金額を法務局に預けることになっている。これによって万が一のことが起きたとしても、銀行同様の信頼感は期待できる。
また、資金移動業者は海外送金をするために、財務省 から「資金移動業者の登録」と言う資格が要求される。この「資金移動業者の登録」の取得 は非常に難しいという。
日本の東京で資金移動業を営んでいる「ワールドファミリー海外送金」CEO李承珉氏は「資金移動業を適正かつ確実に遂行するために必要な財産的基礎や体制の整備、規定を遵守するために必要な体制の整備などをはじめ、他に行う事業が公益に反しないか、代表取締役などのうちに犯歴がある者はいないかなどを審査されるが、全部クリアしても取得できるとは言い切れない」とその難しさを説明しつつ「逆に言うと、資金移動業者の登録があれば、国が安全さを保障することになり、銀行以上の安全なサービスをお客様に提供することができる」と強調した。
資金移動業者のもう一つの特徴は速さだ。銀行だと、海外への送金が完了するまでに、通常2日から3日かかるが、資金移動業者では、数分で送金を完了することができる。その速さの秘訣は資金移動業者間のネットワーク。国内の資金移動業者と海外の資金移動業者がネットワークを構築し、そのシステムにフィンテックで直接アクセスして送金の業務を一括で行える。これが、国内送金と同様の速さで、海外に送金が可能な理由だ。
サービスの方も完璧だ。上記のように利用者はお金を送った際、無事に届いているかどうか不安になる。それに着眼し資金移動業者はお客様からお金を預かると、システムで自動的にお客様へ入金確認のメールが届くように構築されている。同じく指定の海外口座まで無事に届いた場合もメールで連絡がくる。これで利用者は安心して利用できる。万が一、至急お金の状況の確認が必要な時も、資金移動業者間のネットワークにより、送金状況をすぐ確認することが出来、銀行よりはるかに資金移動業者の方が優れている。
資金移動業者は銀行と違って、安い手数料で海外送金ができる。そのうえ、安全性や速さの面でも、銀行に劣らないシステムを構築し、利用者にその利便性をアピールしている。ワールドファミリー海外送金の李承珉氏は資金移動業者の特徴について「資金移動業者は銀行と違って中継銀行を通さず送金するため、時間と費用のバブルを取り除くことができる。また、海外の他資金移動業者と協力関係を締結し、フィンテックを利用して国内送金と同じ速度で海外に送金するのを可能にさせた」とし「安全性と速さに加え、費用の削減まで実現しており、資金移動業者への信頼性は益々高まっている」と語った。
THE FACT JAPAN
上で述べたように、銀行で海外送金を行う際に最も大きな問題は高い手数料と質の低いサービスだ。このようなことを受けて、2011年から日本政府は銀行以外にも海外送金ができる「資金移動業者」制度を導入した。「資金移動業者」は高い手数料、遅い送金速度、質の低いサービスなどへの不満と、これに対する利用者の新たなニーズが複雑に絡まって誕生したもの。それでは、資金移動業者と銀行の海外送金システムの類似点と相違点はどのような点か。
●銀行と資金移動業者の類似点と相違点。まず当然なことだが、銀行も資金移動業者も海外に送金することができる。利用者としては今まで使っている銀行を信頼しているから、わざわざ資金移動業者を利用する理由がないと思われがちだが、そのようなイメージが段々と変わり、最近では銀行から資金移動業者へ、利用を変更する利用者の数も増えている。前回の記事でも語っているが、資金移動業者は海外送金の手数料が圧倒的に安く、安価での海外送金を前面にアピールしている。しかし、手数料が低いだけでは利用者はあまり動かない。銀行と同じかそれ以上の信頼感を与えないと人の心を動かすことは難しい。
海外に送金する時、利用者の立場での、一番の気がかりは、送金したお金が海外の口座に無事に届くかだ。送金をお願いしたものの、銀行や資金移動業者が倒産したら、その被害は利用者が全部受けることになるからだ。銀行は「預金保険制度」により、倒産しても、利用者のお金を保障してくれる。それが銀行の信頼感へとつながっている。
資金移動業者には「預金保険制度」はないが、同じく倒産した時を想定し、法務局に供託金を預けて利用者の送金金額を保護する制度がある。この供託金は資金移動業者が一日送金する金額を全部合算し、この合算した金額を上回る金額を法務局に預けることになっている。これによって万が一のことが起きたとしても、銀行同様の信頼感は期待できる。
また、資金移動業者は海外送金をするために、財務省 から「資金移動業者の登録」と言う資格が要求される。この「資金移動業者の登録」の取得 は非常に難しいという。
日本の東京で資金移動業を営んでいる「ワールドファミリー海外送金」CEO李承珉氏は「資金移動業を適正かつ確実に遂行するために必要な財産的基礎や体制の整備、規定を遵守するために必要な体制の整備などをはじめ、他に行う事業が公益に反しないか、代表取締役などのうちに犯歴がある者はいないかなどを審査されるが、全部クリアしても取得できるとは言い切れない」とその難しさを説明しつつ「逆に言うと、資金移動業者の登録があれば、国が安全さを保障することになり、銀行以上の安全なサービスをお客様に提供することができる」と強調した。
資金移動業者のもう一つの特徴は速さだ。銀行だと、海外への送金が完了するまでに、通常2日から3日かかるが、資金移動業者では、数分で送金を完了することができる。その速さの秘訣は資金移動業者間のネットワーク。国内の資金移動業者と海外の資金移動業者がネットワークを構築し、そのシステムにフィンテックで直接アクセスして送金の業務を一括で行える。これが、国内送金と同様の速さで、海外に送金が可能な理由だ。
サービスの方も完璧だ。上記のように利用者はお金を送った際、無事に届いているかどうか不安になる。それに着眼し資金移動業者はお客様からお金を預かると、システムで自動的にお客様へ入金確認のメールが届くように構築されている。同じく指定の海外口座まで無事に届いた場合もメールで連絡がくる。これで利用者は安心して利用できる。万が一、至急お金の状況の確認が必要な時も、資金移動業者間のネットワークにより、送金状況をすぐ確認することが出来、銀行よりはるかに資金移動業者の方が優れている。
資金移動業者は銀行と違って、安い手数料で海外送金ができる。そのうえ、安全性や速さの面でも、銀行に劣らないシステムを構築し、利用者にその利便性をアピールしている。ワールドファミリー海外送金の李承珉氏は資金移動業者の特徴について「資金移動業者は銀行と違って中継銀行を通さず送金するため、時間と費用のバブルを取り除くことができる。また、海外の他資金移動業者と協力関係を締結し、フィンテックを利用して国内送金と同じ速度で海外に送金するのを可能にさせた」とし「安全性と速さに加え、費用の削減まで実現しており、資金移動業者への信頼性は益々高まっている」と語った。
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