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[SSjukebox] XIA ジュンス、タイを眠れない夜にさせる(アジアツアー・タイ公演レポ)

THE FACT JAPAN 2013年7月22日 19時51分


[スポーツソウルドットコム|バンコック=パク・ソヨン記者] 現存するアイドルメンバーのなか、単独公演ができる“能力者”は何人ほどいるのだろう。JYJのメンバー・XIA(ジュンス、実名:キム・ジュンス、以下 XIAと表記)は、それが可能な“アーティスト”だった。
去年5月、ソウルから始め、タイ、台湾、中国、アメリカ、メキシコ、ブラジル、チリ、ヨーロッパなどをひとり身で周りながらワールドツアーを成功的に終えた彼は、先日20日(日本時間)再びタイを皮切りにアジアツアーに臨んだ。この日午後8時、およそ3千ファンが集まったタイ・バンコックにあるロイヤルシアムパラゴン。XIAは去年発表した1stアルバムの収録曲『Tarantallegra』、『No Gain』を始め、先日15日公開した2ndフルアルバムに収録した曲らを披露した。「去年に続いてまたタイからツアーを始めることになりました。タイは僕に幸運のエネルギーをくれるみたいです」と挨拶する彼は、メンバーのジェジュン、ユチョンがいないにも関わらず、自分だけの声とパフォーマンスで、約100分に及んだ公演を充実に繰り広げた。

タイの国家斉唱でコンサートの幕が明けると、王様の椅子に座っているXIAを目にした3千タイファンは、公演場の屋根が打ち抜かれるくらいの歓声で彼を迎えた。ファンの歓声に気をもらったXIAは、1stソロアルバムのリード曲『Tarantallegra』、メンバーのジェジュンがプレゼントしてくれた『No Gain』を熱唱しながら、テンションを上げ始めた。そしてXIAは、パワフルなパフォーマンスにも、持ち前の歌唱力でステージを飲み込んだ。
この日彼の公演では、“愛を告白する前”、“絶頂の恋をしているカップル”、“愛が壊れた後の別れ”など、3つのテーマで分けられた。まず彼はピンク色のスーツを着て、ハートの模様が浮かぶ画面を背景に、『僕は今、告白する』、『Chocolate Girl』を披露した。恋らしくて濃厚なムードが漂うステージは、XIAの甘い歌声とともに光っていて、キュートな振り付けは、曲の楽しさをいっそう際立たせた。

歌を終えマイクをとったXIAは、「遂に2回目のソロアジアツアーをバンコックで開催しました。僕に逢いたかったでしょう?」としながら「タイファンのみなさんの熱気は、どんな国より熱いと思います。みなさんのために、今夜はこの体を燃え尽くします!」と力強く挨拶した。彼の叫びにタイファンは大喜びながら、熱い拍手で答えてあげた。「この体を燃やす」と約束しただけに、XIAは2nd収録曲『Rainy Eyes』と、KBS2TVドラマ『天命』の劇中歌で人気を集めた『バカな心』を連続で熱唱した。続く『No Reason』のステージでは、女性パフォーマーたちと、ステージに用意されたソファーの上でホットな密着ダンスを披露して、女性ファンを驚かせた。『UNCOMMITTED』で声を繕った後は、『Turn It Up』でこれまで見せなかったダンス本能を存分に発揮した。歌とダンスを万能で披露する彼の熱いステージに、タイのファンたちは一瞬も目をそらずコンサートに集中した。

そんな彼らのためにXIAはサプライズイベントを準備した。というのは即席で願いこと3つを受け、叶えてあげること。その1番目でファンらは“キヨミソング”をリクエストした。照れる顔をみせながら迷うXIAは無事ミッションを成功し、続いては東京ドームで歌った日本語バージョンの曲と、去年末のコンサートで披露したソン・ジュンギの『チョンマル(本当)』を再解釈して歌いながら、願いことすべてを叶えてくれた。

そして『FANTASY』を歌いながらファンとアイコンタクトするXIAは、無伴奏・ワンテイクミュージックビデオで話題を呼んだ『11時 その程よさ』を同じく無伴奏ライブで披露、さきまで熱い熱気を噴出する公演場は、すぐさま静寂となりジュンスの哀絶な声だけが流れた。そしてそんな彼の歌を耳と心臓にまざまざと刻むために、ファンは息を飲みながら歌に集中した。XIAは、『愛してるみたい(Maybe I love you)』、『行かないで』などの2ndアルバムの収録曲を始め、KBS2TVドラマ「優しい男」のOST『愛は雪のように』を熱唱しながら、公演場のボルテージをマキシムまで上げた。

そしてコンサートの最後の曲は、2ndアルバムのリード曲『Incredible』だった。強烈なレッドのスーツに着替えてステージに立った彼は、公演が終わることが惜しいかのように、残りの情熱とエネルギーを注ぎ始めた。3千ファンは一斉に立ち上がり、彼の振り付けを真似しながら盛り上がる気分を満喫。そんなファンの姿にさらに興奮するXIAは、もっとはしゃぎながらステージを走り続けた。
歌が終わってもファンは席を守りながらアンコールを叫んだ。「キム・ジュンス!」を連呼しながら彼が再びステージに登場してくることを待ちながら、大きな声が続くと、XIAはもう一度ステージに立って『Fever』を披露、公演場は再びヒートアップした。

そして最後の曲、『ごめん』を残してXIAは、「去年のツアーもバンコックから始めました。みなさんにたくさんのエネルギーを頂いて無事公演を終えることができましたが、今年も無限なエネルギーを頂いています。幸運の気をたくさん受け取りましたから、次の国でも一生懸命頑張ります。また近いうちにお会いしましょう」と感謝の気持ちを伝えた。

118704時間、それはXIAが歌手の夢を育ててきた時間。98000Km、XIAがワールドツアーで移動してきた距離。53800人、ワールドツアーで集まったファンの数。5640分、タイ公演を準備しながらときめいた時間。そして、1。たった一つ、メンバーではなく、ボーカリストとしてファンに会いにいくXIA。彼の歌で、タイは眠れない夜へ向かっていた。


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