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「アイドル陸上大会」に廃止を求めるファンら...その言い分とは?

THE FACT JAPAN 2013年9月14日 16時18分


[スポーツソウルドットコム|ソン・ジヨン記者] 「どうしてオッパが炎天下で走らなきゃいけないですか?」
これは先日11日、<スポーツソウルドットコム>の取材陣に会ったグループBEASTのファンクラブ会員、A(20)さんによる不満の一言だ。Aさんは大好きなBEASTのメンバーらが、先日3日に行われたMBC秋夕特集「アイドルスター 陸上・アーチェリー・フットサル選手権大会」(以下、アイドル陸上大会)の収録に参加することで、収録が終わる時間までずっと気をもんでいたそうだ。当時メンバーたちは一人も怪我をしてなかったが、彼女は「そもそも、あんな番組に出演することがおかしい」と声を上げた。彼女は「前からスポーツバラエティ番組で、たくさんの芸能人たちが負傷する姿をみてきた。これからは私が好きなBEASTオッパらが、こういう番組には出演しないでほしい」と言いつつ「番組に出演して、知名度を上げることもいいのだが、まずは安全が優先だ」と強調した。

このような心配は、Aさんだけではなかった。多くのファンは自分が好きな芸能人がスポーツバラエティ番組に出演すること自体を反対している。中では去年ポータルサイトのDAUMで実施された「アイドル陸上大会の廃止を求める署名運動」が、今年も続いた。ファンらは該当番組の廃止を求める理由は、たった一つ、好きな芸能人が“怪我”をするからだ。
最近、SBSバラエティ「裸足の友達」で歌手のキム・ボムスは、トランポリンの訓練中に膝に怪我を負ってしまい、MBC「スプラッシュ」では、コメディアンのイ・ボンウォンがダイビングの練習途中、顔の骨折する事故まで発生した。彼の妻であり、さまざまな番組でMCを務める人気お笑い芸人のパク・ミソンは、MBC「ブラインドテスト180度」の収録中に捻挫を負った。 特にアイドルらが出演する「アイドル陸上大会」は、ファンらにとって要注意な番組である。同番組は毎年出演陣の負傷問題が提起され、今年もその様子は変わらなかった。今人気急上昇中のボーイズグループEXOのメンバー・TAOが腰を負傷し、VIXXのレオは捻挫を負った。A Pinkのオ・ハヨンは腕を怪我した。

これに対してSTAR帝国のファンマネージャーは、「ファンらが単なる理由で『アイドル陸上大会』の廃止を求めるわけではないし、スポーツバラエティへの出演を反対するわけではない。もっとも大きな理由は、最近いろいろな番組で芸能人たちが怪我することが頻繁にあって、そういう番組を制作する放送局の担当者らが“安全問題”を安逸に考えているからだ」と指摘した。彼は「ファンらが『アイドル陸上大会』の公開収録現場に行ってみると、実際相当な体力が要ることが分かる。朝から晩まで続く10時間にもおよぶ収録に、見守るファンも大変だけど、炎天下で色んなスポーツをしなければならない芸能人たちは、きっと体力的な限界を感じるはずだ」としながら「そんな状況で、事故が起こるのも当然だ。一応現場に安全要員はいるけど、無用にしかみえない」と番組の収録時間を指摘した。続いて「スポーツバラエティを企画しながら、安全問題を優先にすることより、視聴者の興味だけに集中して敢えて刺激的な種目を選ぶことも問題だ」と付け加えた。

しかし、このようなファンらの怨声にも関わらず、スポーツバラエティに所属芸能人を出演させなければならない所属事務所にも言い分はある。先日「アイドル陸上大会」のフットサル試合の途中、捻挫を負ってしまったVIXXのレオが所属するJelly Fishエンターテインメントの関係者は、「スポーツ番組に出演する際には、十分気をつけるように注意をしているが、血気旺盛な男子アイドルらが集まるだけに、事故は起こりやすくなる。負傷はあったけど、当時レオは試合をしながらすごく楽しんでいたそうだ」と説明した。関係者は「最近、スポーツバラエティ番組が視聴者らに人気を集めているし、ただ負傷の恐れがある理由で、知名度を上げることが切実な新人アイドルらがそういう番組に出演しないわけにはいかない」と付け加えた。また、ある所属事務所の関係者は、アイドルたちのスポーツ番組出演に対して、ファンらと全く相反した立場をみせた。彼は「アイドルにとって負傷より怖いことは、顔が知られない無名の悲しみだ。『アイドル陸上大会』は、1年に1回あるアイドルらが顔を知らせ、スターとして背伸びできる一番最適な番組でもある。むしろ出演したくてもできないアイドルだってたくさんいる」と打ち明けた。

MBC「アイドル陸上大会」の関係者は、“当惑”という反応だ。この関係者は「今年1月『アイドル陸上大会』でSISTARのボラさんが大きな怪我をしてしまったので、今年はアイドルたちの怪我を最低限にするためにハードル競走は無くして、比較的負傷の恐れが少ない“アーチェリー”と“フットサル”を新設した」と言いつつ「収録現場には常に私服医療陣らが待機しており、もし危険な状況が生じる可能性があれば、すぐ注意を与える」と強調した。彼は「毎年秋に行われる『アイドル陸上大会』に対して、ファンの方が心配の声が上げていることを知っている。だがアイドルたちがこの番組に参加して、一生懸命頑張る姿をみせると、彼らが持っている新しい魅力を発見することも可能になるし、それほど知名度が上がるメリットも無視できない」と付け加えた。
1999年初めて放送をスタートし、これまで多くの芸能人を“体育スター”にしたスポーツバラエティの“元祖”であるKBS2TVの「出発!ドリームチーム」の関係者も言葉を加えた。同番組のシーズン2制作を務めるクォン・ヨンテCPは、「スポーツバラエティは、芸能人の新しい面貌が分かる最も代表的な番組の一つ」としながら「今まで『ドリームチーム』を通じて、チョ・ソンモをはじめ、最近はSHINeeのミンホ、リッキー・キム、ZE:Aのドンジュンまで、多数のスターを排出した」と説明した。クォンCPはスポーツバラエティ番組が抱えている安全問題について「もちろん一番重要なことは、参加者本人が安全に注意することだが、『ドリームチーム』の場合、長い番組歴史があるだけに、熟練した専門家たちが制作した安全なセット場で収録が行われている。収録時間も4時間くらいで比較的短い時間で終わらせている」と述べた。続いて彼は「私たちだけではなく各種スポーツバラエティは、その特性上安全問題に格別な注意を払っている。最近論争となっている負傷問題を、ただ制作陣の“安全不感症”だけにその責任を帰することは、無理がある」と反論した。

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