[スポーツソウルドットコム|イ・ゴンヒ記者] 歌手RAIN(32、実名:チョン・ジフン)が帰ってきた。約4年ぶりに6thフルアルバム「Rain Effect」を持ってカムバックする。新年を迎えて32歳になった彼は、30代の円熟味を誇った『30 Sexy』と、既存のイメージと異なる才気溌剌な魅力が引き立つ『La song』のダブルリード曲で活動する。
新アルバム発表と共にデビュー以後初めてリアリティー番組「Rain Effect」にも出演した彼は、長年の空白期間で変わっていた。軍服務と一緒に様々な悪材料が重なったせいだろうか、月日が経ったからだろうか。昨年12月26日、RAINに会って、新しいアルバムに込めた彼の真正性と変化についてたくさんの話を交わした。
◆誤解と非難、「真正性を見せながら近づいていく」2002年にソロ活動を始めた後、いつも好感のイメージを築いてきたが、軍服務中に女優キム・テヒとの熱愛事実が知られ、服務怠慢についてファンの批判を受けた。服務怠慢の問題は無嫌疑処分を受けたが、彼に対する良くない視線は依然として残っている。自身を取り巻く誤解について彼は正面突破を選んだ。自分だけの歌とステージで自分の真心をファンに見せてあげると彼は語った。
「誤解と非難を一つ一つ晴らすには、一日だけでは足りないですよ。結局、真正性をお見せするしかないですね。話を取り出しのが難しいですが、先日、無嫌疑と判定されました。しかし、だからといってファンに誤解を解いてくださいというのではありません。ファンは親です。生み育ててくださって、時には叱られる...幸いなことに望んでいたとおりにアルバムがよく出来まして、やりたかった歌とステージで自分の真正性をお見せすることができて良いなと思っています」
RAINはこの日のインタビューで、「真正性」という言葉を多く使用した。自分を取り巻くいろいろな誤解が負担になったためかと思ったが、彼は次のように言いきった。
「真正性という言葉が好きです。僕は真正性を持って生きているが、それが受け入れられないようです。それでMnetの『Rain Effect』というリアリティー番組に出演しました。以前からこういう番組が好きでやりたいところだったが、ありのままの僕を見せなければという考えをするようになりました。今後、番組がどうなるかわからないですが、番組での姿が実際の僕と考えればいいです。アルバム準備をしながら苦しんでいる内容などは見せたくなかったんですが、思ったより多くの方々が『Rain Effect』をご覧になって、その中には僕に対する考えを変えた方もいらっしゃるんですよ」
◆新しいアルバム「Rain Effect」、「新しいものをお見せします」1998年のグループFan Clubでデビューした彼は、いつのまにかデビュー16年目になった。グループよりもソロに乗り出した後、彼はソロ男性歌手の中でパフォーマンスの第一人者としての地位を確立した。2日に発表された彼の新アルバムも、どんなパフォーマンスを見せてくれるのかが最大の関心事だった。特に、自身に向かっている良くない視線を変えるためにも、素晴らしい結果物が必要だった。
「負担はありませんでした。以前には心に毒を抱いて“歌謡界を覆してやろう”と思ったら、今度はその毒を完全に抜きました。それでもステージは、新しいことを見せたかったんです。RAINと言えばパフォーマンスじゃないですか。どんな舞台を見せるか心配し、ずっと悩みました。それで、ダブルリード曲を用意しましたよ。僕は『30 sexy』だけをやりたかったんです。最もRAINらしくて、安全な道だと思いましたが、周りの人々が『La song』を積極的に推薦しました。今は、周りの人の助言を受け取った自分を褒めています」
「舞台を見れば分かるですが、今回のパフォーマンスは力を抜きました。“節制の美学”だと言いますか。前の60%程度の力で、残りはソロで満たしました。代わりにスタイリングには気を使いました。顔に描かれた唇マークやアクセサリー、10cmのハイヒールでポイントを与えたんです。特にハイヒールは、誰かが先に使用する前に自分が利用しようと思いました」
インタビューの当日、先に聞いたRAINの新しいアルバムの収録曲の一部は、既存のRAINの歌とちょっと違った。作曲家ペ・ジンリョルと一緒にRAINが直接作曲し,歌詞は一人で書いた歌で、今までのパフォーマンスと比べて低評価されたRAINの音楽的能力を感じられるアルバム。RAINはアルバムの準備過程を思い出しながら悩んでいたことについて話し始めた。
「ダンスも、ジャズ、ソール、パンクなど下手なジャンルから自身のあったジャンルまで改めて学びました。歌も、バンドやセッションに気を使って、ライブ音楽を表現しようとしたんです。元々一つのアルバムの活動が終了したら、すぐに次のアルバムを準備するスタイルなので、数曲だけを5ヶ月にわたって作ったんです。残りは3、4年前にすでに書いていた歌です。20曲で12個を選ぶのも難しかったんです。いわゆるクールなプロデューサーたちの歌もたくさん受けたが、RAINがはやりのスタイルの歌を持ってていくことはできないと思ったので、直接作りことにしました。その代わりに、昔から準備した歌なので、ペ・ジンリョルと一緒に最後の作業をしました」
ステージを見る前なので、何とも断定できなかったが、心構えは約4年前のRAINとは異なっていた。RAINにどのような点が最も大きく変わったかと尋ねた。
「年を取ったですね(笑)。今はコンサートが終わったら、ご飯さえ食べる力がありませんよ。作業のために徹夜もして、デビュー以来初めて病気で横になったこともあります。ハイヒールを履いて踊るのが難しいんですよ。振り付けも体力やスタイルなどを全体的に考慮してから作ったくらいですよ。それでも緊張感より、余裕ができました。本気で舞台を楽しむことができると思います。パフォーマンスを見て“RAINが本当にステージを楽しんでいる。楽しい”という評価を受けたいです」
◆ワールドスター? 「RAINはRAINであるだけ!」紆余曲折のすえにカムバックするRAINは、ファンと直接会う歌手より俳優として先にに戻ることも可能だった。「ニンジャ・アサシン」、「スピードレーサー」などを通じてハリウッド進出に成功して“ワールドスター”というニックネームを得たのもRAINが初めてだった。彼はなぜ歌手に戻ってきたのか。
「活動について言うと、ハリウッド映画『ザ・プリンス』が先ですが、結果はアルバムが早く出るようになりましたよ。何よりも最大の理由は、ステージが好きですからです。正確には何の感情なのか表現するのが難しいですが、心にたまったものを舞台で解きたいです」
RAINのように歌手と俳優の両方に優れた成績を収めた人は稀だ。多くのアイドル歌手たちが演技に挑戦したが、俳優として認められている場合はあまりない。特にRAINのように“ワールドスター”のタイトルを獲得するにはとても難しい。
「歌手が慣れているが、両方見逃せませんね。舞台や画面の中で他の人の生活を生きることができて良いです。“ワールドスター”?それは何ですか。PSYやイ・ビョンホンさんを見ると、すごいなと思います。その方と僕を比べてくれるだけで有難いです。まだ学ぶべきことが多いので、映画も、巨匠や良い演技者たちが作る映画の脇役から再びスタートしようと思います。ただ一場面しか出なくても、強い印象を残すキャラクターがしたいんです。今撮影している『ザ・プリンス』がそうです」
誤解を真正性で克服して、音楽的にも変化を選んだRAINに最後に新しいアルバムの目標を尋ねた。形式的な回答が返ってきたが、その裏には自信感が見えた。
「順位は気にしません。ただ舞台を楽しもうとするんです。東方神起とは同じ時期に活動することになりましたが、僕は僕ならではの姿を見せるつもりです」