札幌市で去年11月、軽乗用車のタイヤが外れ、当時4歳の女の子に直撃した事故で、警察は事故を起こした車の所有者の男を、過失運転致傷などの疑いで逮捕しました。
(百瀬記者)「事故を起こした車の所有者の男が捜査員に連れられ、西警察署に入ります」
うつむきながら警察署に入ったひとりの男。
過失運転致傷と道路運送車両法違反の疑いで20日に逮捕された、田中正満容疑者50歳です。
捜査関係者によりますと、田中容疑者は去年11月、軽乗用車の点検整備を怠ったまま知人に運転を依頼し、札幌市西区平和3条8丁目でタイヤが脱落して、歩道にいた当時4歳の女の子に直撃させる事故を引き起こした疑いが持たれています。
また、田中容疑者は事故の前に軽乗用車の不正改造をした疑いも持たれています。
(百瀬記者)「今回、運転手以外が過失運転致傷の疑いで逮捕されるのは全国で初めてとみられています」
当時、事故を起こした車には別の男が乗っていて、田中容疑者は車を運転していませんでした。
運転手以外が過失運転致傷の疑いで逮捕されるのは全国で初めてとみられています。
(百瀬記者)「事故当時、車を運転していた男がうつむきながら西署に入ります」
警察は、当時軽乗用車を運転していた若本豊嗣容疑者50歳についても、車の不正改造をした疑いで20日に再逮捕しました。
若本容疑者は過失運転致傷の疑いでもすでに逮捕・送検されています。
事故にあった女の子はいまも意識不明の重体です。
2人の逮捕を受け、女の子の父親が心境を語りました。
(女の子の父親)「今回の逮捕によって事故の真相が明らかになってほしいと思います。また、加害者には今回の事故に対して改めて向き合って欲しいと思っています。その上で、社会的にも個人的にもきちんと責任を果たす日が早く来ることを願っています」
警察は、軽乗用車の点検の不備によってタイヤが脱落したとみて、引き続き捜査を進めています。