札幌市営地下鉄・南北線さっぽろ駅で4日、ホームの天井からガラスが落下しました。
交通局では今後原因を調査して対策をしていきたいと話しています。
(札幌市交通局高速電車部 小泉威工事担当課長)「こちらが防煙垂壁が落下した箇所になります」
ホームの天井についているガラスの設備、これが防炎垂壁です。
万が一の火事に備え、煙を遮る役割を果たすといいます。
重要な設備の突然の落下…何が起きたのでしょうか?
駅のホームに散らばったガラスの破片。
4日午後6時半ごろ、帰宅ラッシュの南北線は一時騒然となりました。
天井からガラスが落下したのは、札幌市営地下鉄・南北線さっぽろ駅のホームです。
このガラスは、火事が発生した時などに煙の拡散を防ぐための「防煙垂壁」と呼ばれる設備の一部で、天井から落下し、その破片がホームと線路上に飛散しました。
あまり聞きなれない防煙垂壁とはどんな効果があるのでしょうか?
これは線香の煙を火事に見立てた実験映像です。
火災発生後、煙は上へと上がっていきます。
左側の防煙垂壁の設置がある空間を見てみると、煙の拡散を一部区間でとどめることができています。
一方、右側の防煙垂壁の設置がない空間は、煙が全体に充満しているのがわかります。
例えば、地下鉄の車両やホームで火事が発生した場合、ホームに防煙垂壁があることで煙の拡散を遅らせ、避難経路の確保ができるということです。
4日はホームにガラスが飛散した影響で、南北線はおよそ1時間半にわたって一時運転が見合わせとなりました。
(タクシーを待つ人)「家まで1時間くらいかかっちゃうから、高くつくけどタクシーで行くしかない」
万が一の時に命を守る大切な設備の落下。
原因はまだわかっていません。
(札幌市交通局高速電車部 小泉威工事担当課長)「実際落ちた部分をよく調べて、なぜ落ちたのかを今後調査していく」
札幌市交通局によりますと、天井から落下した防煙垂壁は、地下鉄の他の駅にも設置されているということで、原因の究明と安全の確認が急がれます。